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国際運転免許の区分とは?日本の免許区分とは異なるので要注意!

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海外で自動車を運転する場合には、国際運転免許を取得する必要がありますが、日本での免許区分と国際運転免許証の免許区分が異なるので注意が必要です。

国際運転免許証に記載されている区分

日本はジュネーブ条約に加盟しているので、国際運転免許証を所持していれば加盟国間で運転することができます。

国際運転免許の申請方法についてはこちらの記事をどうぞ。

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しかし、運転免許の区分は各国の行政によって異なるため、日本で受けている免許区分が外国でそのまま通用するわけではありません。

そこで、ジュネーブ条約で国際運転免許の区分が決められています。(下表)

区分ジュネーブ条約における国際免許証の車種区分日本の運転免許の車種区分
A二輪の自動車(側車付きのものを含む。)、身体障害者用車両及び空車状態における重量が400キログラム(900ポンド)をこえない三輪の自動車大型自動二輪車、普通自動二輪車及び原動機付自転車(注)
B乗用に供され、運転者席のほかに8人分をこえない座席を有する自動車又は貨物運送の用に供され、許容最大重量が3,500キログラム(7,700ポンド)をこえない自動車。この種類の自動車には、軽量の被牽引車を連結することができる。普通自動車に区分される車両で
・ 乗用自動車は、運転席のほかに8人分(乗車定員が9人以下)までの車両
・ 普通貨物自動車で、許容最大重量(車両重量+最大積載量)が3.5トン以下の車両
C貨物運送の用に供され、許容最大重量が3,500キログラム(7,700ポンド)をこえる自動車。この種類の自動車には、軽量の被牽引車を連結することができる。大型貨物自動車、中型貨物自動車及びB以外の普通貨物自動車
D乗用に供され、運転者席のほかに8人分をこえる座席を有する自動車。この種類の自動車には、軽量の被牽引車を連結することができる。大型乗用自動車、中型乗用自動車及びB以外の普通乗用自動車
E運転者が免許を受けたB、C又はDの自動車に軽量の被牽引車以外の被牽引車を連結した車両重被けん引車をけん引するけん引自動車

簡単に言うとこんな感じです。

区分内容
Aバイク
B普通乗用車
Cトラック、貨物車
D大型バス
Eトレーラーなどのけん引車

日本で普通自動車免許、AT限定普通自動車免許を所持している人は、上記区分の「B」に相当します。

自動二輪免許を持っている人は全て「A」に区分されます。

日本の免許区分との違いで注意すべきポイント

1.普通自動車免許を持っていても原付の運転はできない

日本では、普通自動車免許を所持していれば、50ccまでの原動機付き自転車を運転することができますが、国際運転免許証ではそれが許可されません。

そのため、渡航先で50ccのスクーターをレンタルできるとしても、区分「A」にスタンプが押されていない国際免許証では運転することができません。

もっとも、50ccスクーターは日本のガラパゴス区分の車種区分なので、海外でみかけることはそうそうないかと思います。海外のスクーターは概ね125cc以上がほとんどです。

2.AT限定免許でもMT車を運転することができる

海外では、日本のように「AT限定」といった駆動方式による免許区分はありません。

そのため、日本ではAT限定普通自動車免許であっても、国際運転免許証ではMT車も運転できる区分「B」に該当します。

とは言っても、MT車に不慣れな人が、いきなり海外でMT車に乗るのはかなり大変です。

イギリスやオーストラリア、インドなど、旧イギリス植民地は日本と同じ左側通行/右ハンドルなのでまだいいのですが、欧州のように右側通行/左ハンドルで、しかもMTとなると、日本でMT車に乗り慣れている人ですら最初はかなり戸惑います。

ましてやMT車の経験が無いAT限定免許の人が、「免許上乗れる」からと言ってチャレンジするのはかなり無謀です。

3.小型自動二輪免許でも大型二輪を運転できる

国際運転免許証の区分では、二輪車はすべて区分Aに該当します。

そのため、小型自動二輪免許でも、日本では大型自動二輪免許が必要な大型バイクに乗ることが可能です。

極端な話、日本で125ccのスクーター用に取得したAT限定小型自動二輪免許で国際運転免許を申請すれば、海外でハーレーに乗ることもできます。

ただし、これも免許制度上「乗ることができる」というだけであって、実際に安全に乗れるかどうかは別の話。

わかった上で準備周到に海外ツーリングを考えるなら自己責任でいいですが、「中型持ってるなら大丈夫だよ!」と周りにほだされて運転するのは止めたほうがよいかと思います。

4.二種免許を持っていても関係ない

第二種普通自動車免許(タクシー)や第二種大型自動車免許(バス)を所持している人はどうなるのでしょうか?

残念ながら国際運転免許の区分A~Eには、旅客輸送の区分が無いので、それぞれ第一種免許と同様に扱われます。

たまに

日本でタクシー運転手をしていますが、国際免許を取得して海外でタクシー業務ができますか?

といった質問を見かけますが、答えは「できません」。

どこの国でも、働く場合は運転免許の前に、まず労働ビザが必要です。

一般的に労働ビザは、その国の人材では賄えない分野・技能を持つ人に対して発行されるものですから、それほど高度なスキルが必要でないドライバー職のために労働ビザを出す国はまずありません。

ほとんどの人は区分A、区分Bで事足りる

国際運転免許は、ジュネーブ条約加盟国間の旅行者が、一時滞在する際の便宜を図るために締結された条約です。

そのため、一般的な乗用車が運転できる区分B、全てのオートバイに乗れる区分Aがあれば、ほとんどの旅行者は事足りるはずです。

大人数の団体を現地で輸送する場合でも、自身で運転することを考えるより、現地でバスをチャーターしたほうが安全かつ安上がりです。

短期渡航で、実際にトラックを運転する必要がある人ってどれくらいいるんでしょうかね。

自衛隊の海外派遣とかプラント建設とかぐらいしか思いつきませんが、よほどの未開の地に何かを建設するといったプロジェクトでもなければ、区分C/D/Eを実際に使うことは無さそうですね。

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