4輪車の世界ではSUV(Sports Utility Vehcle)が依然人気が高いですが、「2輪版SUV」と言えるスクーター ホンダADV150が2020年2月にリリースされました。
当初は年間販売目標が3,000台というアナウンスでしたが、蓋を開けてみれば発売前なのに4,000台を超える予約が入るなど、今や大人気の車種です。
普通に考えると、125ccを超えてしまうと任意保険のファミリー特約も使えませんし、税金・維持費も上がってしまいますが、なぜこのADV150が人気なのでしょうか?
トレンドキーワード「クロスオーバー」
バイクも車も、用途に合せて何台も所有できれば一番いいのですが、なかなかそんなことできる人は限られていますよね。
オンロードもオフロードも楽しみたいユーザ層をターゲットにしたキーワードが「クロスオーバー」。
かつてはヤマハのBW’sやホンダZOOMER(いずれも生産終了)、現行モデルだとクロスカブ110やCT125ハンターカブなどがクロスオーバーに分類されます。
普段の通勤はもちろん、休日のキャンプや釣り、登山までなんでもこなすクロスオーバーな車両は、趣向が多様化した現代人にうってつけですね。
PCX150との違いって?
ホンダにはPCX150という同じ排気量のスクーターがありますが、ADV150は何が違うのでしょうか?
エンジンはPCX150を流用しているものの、吸排気系や駆動系のセッティングを変えてさらに力強く走るようになっています。
オフロードでも力強い走りを得るために必要なセッティングですね。
オンロードのセッティングでは底突きしてしまうサスペンションもストロークを前後とも30mm延長して余裕を持たせ、タイヤサイズをインチダウンして扁平率を大きくすることで、荒れた未舗装路でも安定した走りが可能なようにセッティングされています。
リアサスはリザーバータンク付に変更されているので、見た目的にもいかにも何かしてくれそうな雰囲気が出てますよね。(笑)
それと、ブレーキもPCX150はコンビブレーキ(前後連動ブレーキ)を採用していますが、ADV150ではあえて前後セパレートにしています。
これは退化したというより、オフロード走行では前後のブレーキは別々に制御できるほうが使いやすいからですね。
シート高はやや高い
ADV150のシート高は795mmとやや高めです。
シート下の容量を稼ぎながらオフロードでの用途を考えて最低地上高も稼がなければならないのである意味仕方がない部分ではありますが、スクーターって以外とシート高がありますよね。
身長172cmの僕でも足着きはかかとが浮く~親指の付け根が付くぐらいで、両足ベッタリとはいきません。
車重が134kgなので両足がべったり付かなくても不安はありませんが、身長が低い女性だとちょっと不安かもしれません。
通勤からキャンプや釣りまで何にでも使えるクロスオーバー
動力性能は正直PCX150とほとんど変わらず、細かなところがオフロード仕様に仕上がっているADV150。
もちろん道なき道を走破できるほどのオフロード性能はありませんが、オンロード車では躊躇するような林道や未舗装なところにもガンガン入っていける楽しさがあります。
高速道路も乗れるので、125ccよりも行動範囲を大きく取れるのも魅力ですね。
PCX150に釣り竿を入れるロッドホルダーを付けている友人は、ADV150を見て「もう少し待てばよかった」と嘆いていました(笑)
個人的には別にオフロードに行かなくても、街乗りオンリーでも購入したいぐらいです。
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