確かにアメリカの運転免許は日本で取得するよりはるかに簡単に、しかも低コストで免許を取得することができます。
しかし、残念ながら旅行者は現地で運転免許を取得することはできません。
その理由を説明します。
アメリカで運転免許を取得するには
旅行者の場合
まず、外国人がアメリカで運転免許の試験を受けるために、最低限、下記の書類が必要になります。
外国人で最初の難関が3番目のソーシャルセキュリティナンバー(SSN)と呼ばれる、社会保障番号の取得です。
これは、納税・年金・障害給付・失業給付に必要な社会保障番号で、アメリカで働くのであれば必ず必要になる番号です。
ちなみに日本のマイナンバー制度も、米国のSSNを参考にして制度設計されたと言われています。
そしてこのSSNは、観光目的のビザでは発行してくれません。
通常、アメリカに旅行する場合は、ESTAで申請・認証を受けます(電子認証)が、この入国ステータスではSSNの申請ができないのです。
つまり「SSNが取得できない」ので、運転免許の筆記試験すら受けられません。
留学生の場合
留学生の場合、F-1という留学生用の滞在ビザが米国大使館から発給されます。
以前はF-1ビザでもSSNの申請・発行ができましたが、今は発行基準が厳しくなり、F-1(学生ビザ)、M-1(専門職訓練ビザ)ではSSNを発行してくれません。
では留学生は運転免許を取れないのか、ということはなく、DMV(Depertment Motor Vehicle) という日本でいうところの運転免許センターへ下記書類を揃えていけば申請することができます。
※上記はカリフォルニア州の場合ですが、運転免許は州管轄の行政事務なので、実際に免許取得を考えている留学生の方は、居住州のDMVサイトで必要な条件を確認してください。
要するに留学生のビザステータスがあれば、運転免許を取得することができますが、留学費用のほうが断然お金かかりますね。
結論:旅行者は運転免許の取得はできません
結局のところ、アメリカで運転免許を取得するには合法的な滞在ステータス(ビザ、在学証明)が要求されるので、旅行では筆記試験すら受けられないです。
そりゃそうですよね、旅行者が免許取れるなら、往復の飛行機代、滞在費、試験車両費入れても、日本の教習所に支払う費用より安いですから、とっくに「アメリカ合宿免許」業者が乱立していると思います。
他国もほぼ同様のシステムになっています。
ということで、海外旅行ついでに免許取得は残念ながらできません。
頑張ってお金を貯めて教習所に行きましょう。
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