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【厳罰化】今年から車検切れ車両の取締りを強化 画像認識技術を導入

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昨年9月に国交省が車検切れ車両を自動で検知する可搬型システムを試験運用するとの発表がありました。

車検切れ車両を運転するということは保険に加入していない車両を運転していることに等しく、事故が起きても被害者に何の補償もなされないという最悪の結果を招きかねず、道路運送車両法で厳しく制限されています。

車検切れの車・バイクを運転すると一発免停+罰金の罰則 なぜこんな重い処分なのか?
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今回は、車検切れの車両の取締りがどのように厳罰化されるのかについて解説します。

車検切れの車は外観ではわからない

車検切れの車両を運行することは道路運送車両法および自動車損害賠償保障法で厳しく制限されてはいるものの、車検切れ車両は外観から判断できないところがネックでした。

実際に事故が起きてから無車検運行・無保険運行を取り締まっても意味が無く、車検切れ車両を未然に摘発するには、交通検問を実施するぐらいしか方法が無かったんですね、今までは。

外観から(車検切れが)わからないことをいいことに、無車検・無保険のまま運行しているドライバーが結構多く、国交省の資料によれば、平成27年度の街頭検査(いわゆる検問)の結果では約0.1%の車両が車検切れのまま通行していました。

平成27年度街頭検査実施回数検査車両数うち無車検車両数
2,757回130,491台127台

引用:国交省報道発表資料~無車検車両の使用者に対し注意喚起を行っています。

0.1%ということはおよそ1000台のうち1台は車検切れ車両が走っているということ。

僕の自宅前の道路はいわゆる「~街道」から一つ入った通りですが、それでも1日1000台は通過しているぐらいの通行量があります。

そこは子供たちも通学に使う道路なので、そんな道路を「1日に何台かは車検切れ車両が通っている」と思うと結構ゾっとしますね。

IT技術の向上によって無車検車を自動識別することが可能に

これまで国交省は、車検切れになっている車両所有者に対して注意喚起のハガキを送付したり、駐車場を見回りして期限切れの標章を付けた車両に対して注意を促したり、一般市民からの無車検・無保険車両の通報によって摘発するなど、人海戦術で対応するしかありませんでした。

しかし、近年の画像認識技術の向上によって、走行中の車両ナンバーを読み取って車検期間が切れているかどうかを瞬時に判別する可搬式の「ナンバー自動読み取り装置」を開発し、車検切れ車両の摘発を大幅に効率化できるようになりました。

そういう意味では、法改正によって無車検運行を厳罰化するのではなく、新技術の投入によって取り締まりが強化されるといったほうが正しいですね。

近年はマイクロコンピュータ(マイコン)の機能向上によってカメラの高性能化が急速に進んでいます。

一番目新しいところでは、アップル社のiPhone Xでは指紋認証を辞めてFace IDという顔認証を導入していますし、デパートやショッピングモールの入り口では、入場者の顔から性別、年齢などのデータを収集し、そのビックデータから消費者行動を分析したり需要予測に使う技術がすでに実用化されています。

可搬性の高いナンバー自動読み取り装置

今までお役人が作るシステムってどうしても大掛かりで小回りの効かないシステムが多かったのですが、今回の自動ナンバー読み取り装置は、カメラ+三脚+ノートパソコンで構成される非常にシンプルで可搬性の高いシステムになっています。

その仕組みは、パソコンには予め車検期間が終了している車両データを入れておき、カメラで読み取ったナンバー画像と照合するもので、照合にかかる時間はわずか1.5秒程度とのこと。

今までとは比べ物にならないぐらいの効率で無車検車の車両を摘発できるようになります。

このシステム、特別な機器が何も無いんですね。

ソフトウェアは独自に開発していると思いますが、ハードウェアに関しては市販されているカメラと市販されているノートパソコンなので、低予算で全国の都道府県警に配備できますね。

まとめ

・車検切れ・無保険車は全体の0.1%、1000台の内1台程度存在する
・無車検車・無保険車を運行している人はお金が無いので事故が起きると補償できない。
・今までは人海戦術で車検切れ車両に警告、注意喚起をするしかなかった
・画像技術の導入により、自動で車検切れ車両を検知できるようになった

この、ナンバー自動読み取り装置は昨年9月の国交省の報道発表から試験運用を続け、平成30年度から全国で本格運用される予定です。

最近はメディアで高齢ドライバーの操作間違いによる事故や、ながらスマホによる事故はセンセーショナルに報道されますが、無車検車による死傷事故は単なる「死傷事故」としか報道されていません。

恐らくこういった死傷事故の中には、無保険車であるがために適切な補償がなされず、被害者が泣き寝入りしているケースも数多くあるのではないかと思います。

万が一に備えて保険があるのにその保険に加入していないとなると、被害者はもとより加害者も社会復帰の道が断たれてしまいますから、無車検・無保険運行は社会にとって何一ついいことがありません。

そうならないためにも、無車検運行、無保険運行の危険さを理解して適切な自動車利用を心がけたいものです。

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