【シニアの運転テクニック】老化を正しく認識すれば危険な運転を回避できる!

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運転好きの人ほど「若いときは何時間運転しても疲れなかったのに、最近は休みながらじゃないと遠出できない」という人は少なくありません。

いや、別に休憩とらずに運転できるのが素晴らしいと言ってるわけではなく、適度に休憩しながら運転できるのならそれはそれで問題ありません。

気にすべきことは「若いときに出来ていたことが出来なくなってきた」ということ。

その原因は体力の衰え、つまり老化です。

「そんなことない!まだまだ若い者には負けんわ!!!」

と認めたくない気持ちはよーくわかります。

しかし、体力の低下を受け入れずに、若いときと同じような運転行動をするのは、自ら事故リスクを大きくするようなもの。

今回は、衰えはどういうところに表れるのか、体力の低下を抑えて長く運転を楽しむにはどうすればいのか、について解説します。

こんなところが衰える

年齢を重ねるとこんなところから衰えてきます。

1.動体視力

まず落ちてくる能力の一つが動体視力。

一般的に年齢が進むと「反射神経が悪くなる」と言われるが、動いている物体を捉えるインプット能力、つまり動体視力が落ちてくることによって、それに対する反応が遅くなるので「反射神経が悪くなる」わけです。

対向車がカーブで膨らんでセンターラインを割ってくるのを認識するのが遅れ、回避行動が遅れてしまうとか、道路上に落ちている石や落下物の認識が遅れてぶつかってしまうとか、若いときだったら軽く回避できていたことが、年齢を重ねると回避するのに余裕が無くなってきます。

そもそも、運転とは視覚情報に頼るところが非常に大きく、入力情報が少なくなるということは、それだけ運転の正確性が落ちることになります。

2.視野角

20~30代の視野角はおおよそ200度ほどと言われています。

両手を水平に広げた状態で180度ですから、それより両側で10度ずつ後ろに開いたところまで見えるんですね。

それが高齢者になると160度まで狭まってくるんですね。

人間は目で見えている情報をすべて処理しているわけではなく、その中で重要な情報のみ脳が処理しています。

視野角が狭まるということは、それだけ視覚情報を得られる範囲が狭まるということ。

若いときにはキャッチ出来ていた、視界の端の情報が見えなくなるわけですから、危険度が上がるわけです。

3.マルチタスク能力

マルチタスク能力とは、いろんな処理を同時に行う能力のこと。

例えば、運転しながらオニギリ食べてペットボトルの蓋を開けたりするとか、運転中にハンズフリー通話で部下に指示を出したり、報告を受けたりといった、「運転」+「他の作業」をスマートに行う能力ですね。

年齢を重ねると、こういったマルチタスク処理が確実に落ちてきます。

僕も若い頃は、通勤時にオニギリ食べながら携帯で電話(当時はまだ違法ではなかった)しながらマニュアル車を運転してました。

元々器用貧乏なところもあって、こういったことは造作も無くこなせたのですが、40歳を過ぎたあたりから、隣に乗っている人間と話していると曲がるべき交差点を過ぎてしまったり、逆に運転に集中していると話を適当に聞き流してしまったりと、明らかにマルチタスク能力が落ちています。

4.筋力の低下

当たり前ですが、人間は加齢と共に筋力が落ちます。

「車の運転に体力はそれほど関係ないのでは?」

と思う人もいるでしょう。

確かに、ハンドルを回したりアクセル・ブレーキを踏むのにさほど力はいりません。

体力低下が問題になるのは、

・長距離の運転
・体力回復時間

です。

「若い頃は2~3時間ぐらい、ぶっ通しで運転しても平気だったのに、最近は1時間も運転すると休憩したくなる」という声も少なくありません。

自分が運転していなくても、助手席に乗っているだけでも疲れるのは、体が絶えず振動で揺すられるからです。

年齢を重ねると、体の深部にある小さい筋肉、いわゆる「インナーマッスル」の筋力も落ちてくるため、乗り物で移動するだけで疲れやすくなるのです。

旅先のホテルで十分睡眠取ったはずなのに、帰路の運転が昔より辛く感じる…といったような、体力回復に時間がかかるのも加齢に伴う体力低下の特徴です。

老化に対する対策

加齢による衰えをカバーする方法はいくつかりますが、基本的には「体力向上」です。

適度な運動、筋トレ

40、50代で運動習慣の無い人は、全般的に筋力が低下しています。

通勤で駅まで徒歩、という人はまだいいのですが、普段から車・バイク通勤で運動習慣の無い人は、思いのほか体力が低下しています。

運動習慣が無い人は、ウォーキングなど、体への負担がさほど大きくないところから始めていくのがよいでしょう。

僕がオススメしたいのは、階段の上り下り。

駅の階段、オフィスの階段など、エスカレーターやエレベータを使う頻度を減らすだけで、かなりの筋トレになります。

実は階段の上り下りって、体のいろんな筋肉を使うかなり複雑な運動なんです。

特に階段の上りは重要なインナーマッスルである腸腰筋に作用しますし、下りはヒラメ筋(ふくらはぎ)をはじめとする下半身に作用し、体のバランスを取るために上半身の筋肉も適度に使うので、手軽な全身運動になります。

階段の上りをキツく感じると思う人は、「階段下り」から始めるといいです。

上りはエスカレーターを使っても構わないので、階段下りから始めましょう。

運動習慣の無い人が、ビルの5~6階から階段下りを1回やるだけで、翌日ふくらはぎが筋肉痛になります。

そのぐらい、階段下りは低下した筋肉に効きます。

階段の下りは転倒の危険がありますので、十分に注意して行ってください。

柔軟性向上のためのストレッチ

年齢を重ねると、体の柔軟性が失われて疲労がたまりやすくなります。

体の可動域が狭まると代謝や血行が悪くなり、疲労物質が抜けづらくなるのがその原因。

血行の悪さは肩こりや腰痛などの不調の原因になり、免疫にも影響するという説もあります。

柔軟性を向上させるには、ストレッチが有効ですが、何も前屈で手のひらが床に付くようにとか、180度開脚が出来るようになる、という柔軟性が必要なわけではありません。

前屈であれば手の指先が足のつま先につくぐらい、開脚は120度程度まで開くようになることを目標にやるといいでしょう。

特にライダーにとっては、股関節の柔軟性が高いとバイクが不意に傾いたときの踏ん張りが効くようになって、立ちゴケ防止に非常に役立ちます。

よく道の駅などで、股関節の柔軟性が無い中年男性が足を苦しそうに跳ね上げて乗車する姿を見かけますが、股関節の可動域が広くなると、こういったときに楽に乗車できて、バイクの取り回しが格段によくなります。

体力の維持こそがバイクを長く楽しめる秘訣

何も動体視力が落ちたからと言って

視力を鍛えよう!

と言いたいのではありません。

「胴体視力が落ちてきた」「筋力が落ちてきた」ということを自覚することが重要なんです。

体力が落ちてきたことを自覚できれば、

それを加味した上で安全に走るにはどうしたらいいか?

という思考につなげられます。

こっちはお前らが生まれる前からバイクに乗ってるんだ、体力の低下は経験でカバーできるんだよ!

と思うのは、極めて危険な思考です。言いたい気持ちはわかりますけどね。

自身の体力低下を正しく認識することは、その後の運転行動の対策に繋げられますし、長くバイクを楽しむことに繋がります。

70代でもバイクを楽しめるよう、自身の体力低下を客観的に見る目を養い、適度な運動で体力低下を防ぎたいですね。

僕は週2回ほど、市の体育施設でエアロバイクとウェイトトレーニングで体力低下に抗っています。

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