スタッドレスタイヤって意外と滑る? 性能を過信すると痛い目に遭いますよ

雪が降らない地方の方には、意外とスタッドレスタイヤを過信している人が結構多いように感じます。

…って、僕が住んでる関東地方の話なんですが、東海地方などの太平洋沿岸部の方もそうかもしれません。

今回は日本海豪雪地帯出身の筆者の経験から、スタッドレスタイヤを過信すると痛い目に遭うよって話です。

2014年の関東豪雪

関東地方の平野部って、いわゆる西高東低の冬型気圧配置では雪が降らないんですね。日本海側にごっそり雪を落として関東には乾燥したからっ風しか入ってこない。

なので関東で降雪があるときって関東上空まで寒気が下りてきて、そのタイミングで南岸低気圧が通過するときぐらいです。年に1~2度あるかどうか。

2014年に関東地方を襲った大雪はそんな気象条件がハマったときで、東京都心でも10~20cm程度の積雪がありました。

うちの周囲(東京都下)でも30~40cmはあったと思います。

あの時は天気予報も完全に雪予報だったので降雪が予想されていた夕方は車もほとんど走っておらず、見かけたのは路線バス、タクシー、コンビニの配送車ぐらいで、皆チェーンを装着していました。

積雪が10cm超えたらスタッドレスタイヤは効かない

で、問題はその翌日です。

湿った雪だったので翌日には潰れていましたが、それでも15~20cm、場所によっては30cm程度は積雪が残っていたと思います。

雪国であれば、降雪があれば除雪車が出るので降り止むと道路上の雪はほぼ0cmか、数cmの圧雪状態(雪が踏み固められている状態)がほとんどなのですが、関東地方はめったに雪が降らない(降っても年に1~2度、数センチ)ので除雪車がありません。

そんな中、果敢にも走行を試みた車がそこら中でスタックしていました。

上の画像(イメージ)は当時の写真ではありませんが、大雪の翌日はこんな感じでした。もっと積雪があったかな?

スタックしていた車はみんなスタッドレスタイヤ装着車でしたが、未除雪の道路では為す術が無かったのです。しかも普通の乗用車じゃなくて、スバルのレガシィやフォレスターなどのツーリングワゴン系の車がですよ?

それらの車のオーナーは、ルーフキャリアの装備から普段からスキーやスノーボードが趣味であろうことは想像できますが、そんな雪道に慣れた彼らでも状況を見誤ったのはなぜでしょうか?

スタッドレスタイヤが効くのは圧雪路

ドライバーはみな一様に「あれ~?スタッドレス履いてるのになんでダメなんだ?」と必死にアクセル踏んでましたが、スタッドレスタイヤが効くのは

・除雪済みの雪道
・圧雪路

なんです。

スタッドレスタイヤって除雪されていない道では意外なほど無力です。

スタックしていた人たちは「よくスキー場に行ってるし雪道に慣れているから」と思って未除雪の道路に出たのだと思いますが、関東からアクセスできるスキー場はほぼ完璧に除雪されています。

雪に不慣れなスキーヤー、スノーボーダーでも安心して来られるように、高速道路~幹線道路~スキー場までのアクセス道路はキッチリ除雪されています。

だから毎年スキー場に行ってるから雪道に慣れている!とは言っても、それはあくまでも「除雪された雪道」に慣れているだけなんです。

よく冬になるとX-TRAILなどのSUVが雪の悪路を豪快に走破するCMを目にしますが、あれもよく見ると圧雪路で路面の積雪は数センチしかありません。

SUVと言えど20cmの積雪で除雪されていなかったら走行は困難です。特に低温でサラサラの粉雪だったらなおさらです。

雪国の人は除雪車が来なかったら安易に出かけない

雪国の人はこのことを良く知っています。

除雪が追いつかないぐらいの大雪のときは不要不急の外出は避けますし、仮に新品スタッドレスタイヤ+4WDだとしても急激に天候が悪化しているときは出かけるのを躊躇します。

基本的に車の最低地上高以上の雪が道路上に積もったらスタックする危険性があると思ってください。

最低地上高とは地面と車の隙間のことですが、普通の乗用車で15cm程度、SUV車で20cm程度しかありません。

道路上の積雪が最低地上高以上になる、ということは車のバンパーもしくはスカート部で除雪しながら走っている状態です。

この状態になると平地はまだ走れますが、幹線道路と交差する少し上り坂になっているところに止まると、スリップして発進できなくなります。

このような状態であれば、道路上に雪はありますがきれいに除雪されていますし、しかも圧雪路(アイスバーンでない)ですのでスタッドレスタイヤが十分効く路面状態です。

しかしこのような状態だと、タイヤの跡からおそらく降雪後にまだ除雪されていないことがわかります。

タイヤとタイヤの間の雪がきれいに削り取られているので、先にここを走った車がバンパーで雪を削りながら走っていったのでしょうね。

この後天気が回復すればいいのですが、ここから更に天候が悪化すると雪国でもスタックする車が多くなります。

2014年の大雪のときの積雪はこのぐらいでしたが、雪がややシャーベット状になりかけていましたから、尚の事スタッドレスタイヤが効かない状態だったのです。

スタッドレスタイヤを過信すると痛い目に遭うのまとめ

冬になるとTVで盛んにスタッドレスタイヤのCMを目にしますよね。

さもアイスバーンでもガッチリグリップするかのような広告を見ると、雪の降らない地域の人が「どんな雪道でも大丈夫なんだ!」と勘違いしてしまう人が出てきても不思議ではありません。

しかしスタッドレスタイヤは万能ではありません。

・除雪済みの雪道
・圧雪路

でしか効果が無いことを頭に入れておくと、大雪の日に無理に車を出して痛い目に合わなくて済みます。

積雪が最低地上高を超えたら、4WDにチェーン巻いても無理ですから。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク