普通の人が高級車に乗る悲劇 身の丈に合わない車には乗ってはいけない

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「車は選んでいるときが一番楽しい」なんて言われたりもしますが、あれこれ夢が膨らみすぎるとつい、身の丈よりも外れた高級車を購入しそうになることがあります。

特に、高級車を所有すること=ステータスと考える40~50代以上の方に多いですね。

「がんばってお金を貯めて買うのならいいじゃないか!」
「余計なお世話だ!」

と言う人もいるかと思いますが、それが悲劇の始まりなのです。

高級車は金食い虫

当たり前ですが、高級車は金がかかります。

車両価格はもちろんですが、その後の維持費もかなり高い。

ざっと並べるとこんな感じ。

1.部品代が高い

国産車は、10年10万キロを基本に作られていますが、輸入車は2~3万キロで交換する前提で設計されている部品が多く、定期的な整備・交換が必須です。

それに輸入車は、部品によっては在庫が少なく、本国にオーダーすると部品が届くまで2~3週間かかる、なんてこともザラにあります。

また、輸入車のタイヤ、ホイールはかなり高額です。

高級車だと18インチなんて普通ですし、中には20インチなんてホイールサイズもあります。

高級車市場は大径ホイールにロープロファイル(低扁平率)タイヤの組合せが主流ですからね。

扁平率50とか45といったタイヤは、4本セットで交換すると軽く10万超えコースです。

ちなみにベンツのCクラスのタイヤは標準ではランフラットタイヤなので、正規ディーラーで見積ると軽く20万コースです。

仮に年収1千万あったとしても、配偶者、子供2人の4人家族で住宅ローンがあれば、余程の車好きでも無い限り、タイヤ交換に20万円は中々出せないですよね。

こういった費用を苦も無く出せる人が富裕層です。

2.整備・車検代が高い

高級車は大体ディーラーに車検を出すのが普通です。

というのも、今の高級車は点検も車載コンピュータによる自動診断をベースに行うため、走行距離から可動部の稼働時間管理、消耗部品の交換時期といった履歴情報からメンテナンスを実施するのが主流になってきました。

ECU(電子制御ユニット)のOBDポートに、専用の診断装置(コンピュータ)を接続すると、自動診断プログラムが必要な点検を自動で行います。

整備記録もデジタルデータで保存できるため、車の状態や整備記録をいつでも管理できるわけです。

自動車整備にもデジタルトランスフォーメーション(DX)の波が進んできており、日本よりも海外のほうが進んでいるのが現状です。

そのため、そういった整備機器の高度化により整備費用も年々上がってきています。

高級輸入車で、初回車検の見積りが40万というのは「輸入車あるある」ですね。

3.板金・塗装代が高い

高級車の塗装は見た目にも凄くキレイですよね。

まず塗料自体がデュポンなどの海外製のため、輸入コストがかかっており国産に比べると割高です。

最近は特に円安の影響もあり、特に価格が上がっています。

近年は国産塗料メーカーの品質もかなり上がってきていますが、そもそも輸入車の修理に使われる塗料は塗料メーカーが指定されている場合が多く、その辺の板金工場で修理できない場合が多いです。

多くの輸入車ディーラーは輸入車の板金修理を得意とする工場と提携しているので、修理はディーラー経由で出せばいいのですが、当然ですが修理費は結構高いです。

昔、ボディ側面を10円パンチされて2m程の線キズを付けられたとき、近所の板金工場に修理出したんですね。

そこは欧州車ディーラー数社と提携している板金工場でしたが、ディーラー経由の依頼は単価が高いので「美味しい」と言ってました。

基本的に輸入車を購入する層は富裕層です。

そのクラスの人達は、いちいち安い修理工場を探したり安価なサードパーティー製部品を探したりする、なんて面倒臭いことはやりたくありません。

「お金で時間を買う」人達なので、ディーラーは変な値引きをしなくてもいいのです。さすがお金持ち。

4.駐車場が高い

高級輸入車を青空駐車する気にはなれませんね。

300万~ぐらいの中古欧州車ならまだしも、800万を超える新車となると、さすがに屋根付きガレージに入れたいですよね。

最近だと、大規模マンションの立体駐車場の外部貸しが増えているので、そういったところを使えば比較的安く屋根付き駐車場を利用できますが、一般的な賃貸住宅で屋根付き駐車場を完備しているところは少ないです。

また、機械式駐車場の場合、ちょっと古い機材だと

・車幅:1,800mm以下
・車高:1,550mm以下
・車長:5,000mm以下
・重量:2,000kg以下

といった制限があり、高級車だとパレットに入らない場合があります。

部屋面積が広めのマンションは相応の収入のある層をターゲットにしているので、駐車場も車幅2,050mmと高級輸入車に対応しています。

そもそも、そういったマンションは賃貸でも家賃が高めですし、駐車場代もそこそこの費用がかかります。

爪に火をともして高級車に乗ってもちっとも楽しくない

空冷RRが好きで古いポルシェ911カレラが欲しい!といったような、明確な目的がある人はいいんです。

問題なのは、高級車を所有することを社会的ステータスだと思っている人。

こういう人は「車が好き」というよりは「高級車に乗っている自分が好き」なんですね。

いや、こういう考えを否定しているわけではありません。

たくさん稼いでお金がある人は、高級車をバンバン乗り回して経済を回してくれるので、それはそれで意義があることだと思います。

問題なのは、収入が見合わないのに高級車に乗りたい人なんですね。

爪に火をともして必死に貯金して、やっとの想いで高級車を買ったとしても、青空駐車では盗難や劣化が気になりますし、車検・修理代は高く、収入に対する自動車関連費用が高く、正に「車のために働いている」状態になってしまいます。

そもそも高級車は、富裕層向けの商品ですので、それを楽しめる収入が無いと、単に所有しているだけでみじめな想いだけが蓄積されていきます。

同じことは時計でもありますよね。

年収400万で頑張ってロレックスを購入しても、数年毎に5~6万かかるオーバーホール費用が思いのほか大変で後悔した…というのもよく聞く話です。

つまり、貧乏人が背伸びして高級なモノを買っても、それを維持するための収入が無いと、ただ辛いだけです。

幸せになりたくて、せっかく大枚叩いて高級車を購入しても、その後の維持で辛い想いをするは本末転倒です。

見栄を捨てて、本当に必要な車、乗りたい車を購入するほうが、幸福度は高いでしょう。

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