あまり不安の無いSRですが、乗り続けていくうちに細々とした部分が気になってきます。
その中の一つが「高速道路でのクルージングが結構大変」なこと。
高周波の振動はパフォーマンスダンパー(旧商品名:パワービーム)を装着することでかなり改善したのですが、そうすると今度は高速域でのパフォーマンスが気になってきます。
端的に言えば「6速が欲しい」です。
100km/hクルージングが出来ないわけではありませんが、エンジン回転数が5,000rpm近くになるので、パワービームを付けているとは言え、少なからず手が痺れるときがあります。
今回はSRのカスタムとしては定番の「フロントスプロケット19T→20Tへの変更」をやってみました。
結論から言うと大正解!
こんなに変わるならもっと早くやっていれば良かった…
ドライブスプロケットの交換
ちなみにスプロケットの呼び方は、エンジン側は「ドライブスプロケット」、後輪側は「ドリブンスプロケット」です。
エンジン側は動力なので能動態の”drive”、後輪側は動かされる側なので受動態で”driven”ですね。失礼。
必要なモノ
必要なモノは、交換用のドライブスプロケット(20T)とロックワッシャー。
SUNSTARのロゴ入りです。
それと32mmのソケットレンチとそれを回せるエクステンションバー。ウチのツールキットには32mmが無かったのでホームセンターで購入。700円ぐらい。
ドライブスプロケット(サンスター製:20T)とロックワッシャーはモノタロウで購入しました。
あと、この作業に限らないのですが、こんな手袋があると手が油まみれにならずにすみます。
まず後輪のドライブシャフトを緩める
まずセンタースタンドを立てて車体を垂直にします。(サイドスタンドのままでは作業できません)
そして後輪のドライブシャフト(マフラー側にあります)を緩めます(22mm)。
マフラーに工具が当たると傷が付くので、気になる人はウェスなどで当て布しましょう。
チェーンを緩めてドライブスプロケットを交換出来ればいいので、ドライブシャフトは抜く必要ありません。
ドライブシャフトを緩めたら、リアブレーキのトルクロッドのナットを緩め(外さなくていいです)、チェーンテンション調整ボルトも緩めます。
これでリアタイヤが前にずらしてチェーンがたるむはずです。
チェーンカバーを開けて、スプロケット固定ナットを外す
今回の作業の最大の難関です。(と言うほどでもありませんが)
まず6角レンチでチェーンカバーを外します。
外すとこんな感じになっていると思います。
ボルトがサビサビですね。鉄だから仕方ありません。
ロックワッシャーで固定されているので、タガネ+プラスチックハンマーで爪を起こします。
タガネが無ければ貫通ドライバー+プラハンでもOKです。
次に、32mmのボックスレンチを掛けてボルトを緩めます。
そのままだと後輪も一緒に回ってしまうので、リアブレーキを踏んで後輪が回らないようにしながら、32mmナットを緩めます。
誰かにリアブレーキを踏んでもらうなど、手伝ってもらうと作業が楽だと思います。
僕は跨がってリアブレーキを踏みながら、左足で32mmソケットに繋いだエクステンションバー蹴って緩めました。
古いスプロケットを外して新しいスプロケットを嵌める
古いスプロケットを外して、新しいスプロケットと入替えます。チェーンがたるんでいれば簡単にハマると思います。
ロックワッシャーを先に入れて、その後、ナットで締め込みます。
ナット固定後はロックワッシャーの爪を起こしてナットの緩み止めとします。
ワッシャー自体が駆動軸の歯と嵌合しているので、万が一ナットが緩んだとしてもロックワッシャーが効くようになっています。
ちなみに取り外したスプロケットはこんな感じ。
摩耗が進んでいますが、まだまだ使えそうです。
チェーンの張りを調整する
最後にチェーンアジャスターボルトでチェーンの張りを調整します。
チェーンの遊びは、SR400は標準で30~40mmです。
チェーンアジャスターボルトを締め付けていくとチェーンが徐々に張っていくのがわかると思います。ボルト半回転でも結構変わるので、面白いです。
チェーンの遊びが決まったらロックナットを締めて、反対側(マフラー側)のチェーンアジャスターボルトも同じ位置になるように調整します。
調整が終わったら、リアブレーキのトルクロッド(のナット)、リアアクスルのナットを締め、スプロケットカバーを取付けます。
最後にリアブレーキの効き具合をチェック
忘れていけないのは、チェーンの張りを調整したので、リアブレーキの遊びが若干変わっています。
試運転する前に必ずリアブレーキの遊び、効き具合をチェックしましょう。
高速道路がメッチャ楽!
近所を乗ってみた感じでは、いつもは1速はすぐに吹け上がるところがもう少し粘れるようになり、シフトチェンジの回数が幾分減った感じです。幹線道路だと60kmで5速に入れていたのが4速でも十分な感じ。
翌日は試運転を兼ねた日帰りツーリングで高速道路に乗ったところ、100km前後の速度域がかなりラクです。
19T(ノーマル)のときは5速 4,500rpmで100km/hだったのが4,000rpmになったので、同じ速度を出すのに500rpm程度下がりました。同じ回転数であれば+10km/h上がったので、正に「6速」ができた感じ。
ドライブスプロケットを+1歯ロングに振ったのでその分加速性能がスポイルされますが、実際に乗ってみるとそこまで加速が落ちた感じはしません。
むしろノーマルはショートレシオ気味に感じていたので、街乗りでもちょうど良くなった感じがします。
パフォーマンスダンパーと併用すると高速域での振動抑制はもとより、軟弱なSRのフレームがカッチリします。
特に100km/h前後での車体が安定するので、高速道路を多用する人にはドライブスプロケットの20T化はメチャクチャお勧めです。
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