旧車市場では高値すぎて、よほど思い入れが無いと手が出せないカワサキZ1/Z2ですが、ついに新型Z900RSが12/1に国内販売が開始されるようです。
そこで、今回は新型Z900RSを見に東京ビックサイトに行ってきました。
2年毎の開催の東京モーターショー(TMS)
東京モーターショーとは、隔年開催(2年毎)に開催される国際的なモーターショーです。
以前は幕張メッセで14日間(2週間)開催されていましたが、2011年から東京ビックサイトに移ってからは会場のスケジュール上、会期が10日間に短縮されています。
幕張は都心から遠くてアクセスが悪いからという理由で都心の展示会場に移ったわけですが、東京ビックサイトは都内でも展示会やイベント開催が多く、会期を半月も占有するのが難しいのが現状です。
そのため、会期を10日間に短縮する代わりに会場時間を20時まで延長して、平日でも来場しやすいようにするなど配慮されています。
とは言っても、1990年代の幕張メッセ時代には来場者が200万人もあったのに対して近年では来場者が140万人前後と落ち込んでおり、最近ではフランクフルトや上海のモーターショーのほうが規模が大きく、残念ながら東京モーターショーの国際的な地位が相対的に低下している状況です。
アフター4が安くて便利
東京モーターショーの入場者が落ち込んでいるとは言っても、休日の混雑度はディズニーランド以上です。とても休日に見に行く気にはなれません。
平日休んで朝から見に行くのであれば一般入場券1,800円がいいのですが、最近は平日16時以降に入場すると半額の900円で入場できる「アフター4」というチケットがあります。
平日は20時まで開場しているので、16時に入場しても4時間も見ることができるのでオススメです。
上の画像左側が16時の開場を待つ入場行列の様子。
来場者が少なくなっているとは言え、そこは腐っても鯛というか日本最大のモーターショーなのでそれなりに人はいます。とは言っても10分もかからず入場。
二輪は新築された東7・東8エリア
東京モーターショーは東京ビックサイトの東館、西館の両方を使っていますが、今回の二輪ブースは拡張された東7・東8エリアでの展示です。
会場図の右側ですね。ここに行くのは今回初めてです。
ついにZ900RSとご対面
早速、お目当てのカワサキブースへ。
新型ZX-10RやNinja250が展示されていましたが目もくれず、人だかりの多いZ900RSコーナーへ。
おー、素晴らしい。
期待通りというか、普通は新型が出ると賛否両論というか好みが分かれることが往々にしてありますが、これだったらZ1/Z2好きの期待を裏切らないデザインですね。
Z900RSという車名ながら排気量は945ccで、エンジンは輸出モデルのZ900のものを流用したのでしょう。945cc, 111ps。
ちなみに当時のZ1(900cc)は85ps。1972年当時で85psというのも凄い。
エンジンに放熱フィンを切ってありますが、冷却方式は水冷。
ブレーキはなんとラジアルマウント。なぜかKawasakiのロゴが入っているテープが貼ってありますがニッシン製らしいです。
サスペンションも倒立サスとは、金がかかってます。
ちなみに希望小売価格は1,230,000円(税別)です。
リアは往年のエビテールを再現していますね。
リアがすっきりしてるなーと思ったら、モノサスなんですね。
オールドルックが好きな人は2本サスのほうが好みなのかもしれません。2本サスのほうが雰囲気出ますし、そもそもこの車種でサーキットガンガン走る人はそう多くないと思うんですが、コントロール性を重視したんでしょうか。
でもリア周りに手が入りやすいので洗車がしやすそうです(そこか?)
マフラーは4into1で右側出しで、カワサキ初の排気サウンドチューニングを施しているとのこと。
砲弾型メーター、丸目ライト、丸ミラーなど、往年のZ1/Z2のデザインを継承しながらも、細いLEDウインカーを採用するなど、随所にネオクラシックな雰囲気を漂わせています。
タイヤは前後17インチで、フロント120/70ZR17、リア180/55ZR17と、いわゆる現代のビックバイクでは標準的なタイヤ/ホイールサイズを採用しているので、タイヤ交換時の選択肢も豊富です。
全体的に、Z1/Z2のデザインコンセプトを踏襲しながらも随所に現代の技術を盛り込んだ、これぞネオクラシックといったマシンにまとまっています。
ローソンレプリカといわれるZ1000Rに対するZRX1100/ZRX1200Rよりもうまく進化させたように感じます。
今回は静展示なので跨ってみることはできませんでしたが、恐らく来年3月のモーターサイクルショーではハンズオン展示があると思います。その前に試乗してみたいですが…
下の動画はZ900RSのプロモ動画です。バイクも然ることながら乗ってるモデルがカッコイイ。
ついでに国内二輪メーカー各社のブースを駆け足で
個人的にスーパースポーツにはさほど興味がないので、主観に偏ったレポートです(笑
ホンダ
コンセプトモデルがいろいろありましたが、個人的に目を引いたのはこんな感じ。
125ccに拡大されたカブ。
これも125ccに拡大されたモンキーのコンセプトモデル。商品化するかしないかは反響次第、でしょうね。
スズキ
スズキといえばアドレス125なんですが今回は展示無し。かわりにswish 125ccというコンセプトモデルが出品。
なんとこのサイズなのにタイヤサイズが前後10インチ。(アドレス125は前12インチ、後10インチ)
ガソリンタンクをシート下からステップボード下に移動して、シート下容量を増やしています。
大きさ的には海外市場を見据えた感じがしなくもありません。というか完全にアドレス125でカバーできない層を押さえるためのモデルでしょうか。
ヤマハ
XSR700。発売中モデルXSR900のダウンサイズ版。って一言で片付けると怒られちゃいますが、ざっくり言えばそんな感じ。最近気になる。
【番外編】最近の車で気になる色
モーターショーを見ていて気になった色があったのでその紹介を。
まずはマツダのレッド
のっぺりとした赤じゃなくてかと言ってワイレッドでもない、深みがありながら燃えるような赤色が美しい。マツダで言うところのソウルレッドクリスタルメタリック。
こちらは新ロードスターのレッド。ちょっとオレンジがかっているのは光の関係で、見た目はもっと深みのあるレッド。
最近各社が赤に力を入れるようになったのはマツダがソウルレッドで頑張ったからだと思うのですがどうでしょうか?広島カープのヘルメットもこの色ですしね。
もう一つはスバルのクールグレーカーキ。
青みがかったグレーで、よく昔の米空軍の車両で使われていた色に近い感じ。
この色、以前世田谷ベースで所さんがバイクのタンクだったかヘルメットだったかをこの色で塗っているのを見てカッコイイ色だなと。
最近街でこの色のXVを見かけるので気になっていました。
XVの他の色も、悪く言えばペンキでベタっと塗ったような深みの無い塗色なんですが、それがまたアウトドア好きの人の心にぶっ刺さるのだと思います。
確かにパールやマイカが入ったキラキラする車よりも、カーキののっぺりした色のほうがアウトドアが似合いますね。
まとめ
今回見たZ900RSは静展示だけだったので、エンジン音や排気サウンドを聞くことが出来なかったのが残念でしたが、カワサキ初の排気音チューニングを施した結果、どのようなサウンドに仕上がっているのか非常に楽しみです。
僕も本当はZ1000Rローソンレプリカが欲しかったのですが、予算やメンテナンスを考えてZRX1200Rを購入した経緯がありますので、当時の雰囲気を楽しみつつ最新技術を味わえるZ900RSは、当時のZ1/Z2に憧れていた人達の所有欲を大いに満足させると思います。お金があれば…。
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