バイクや車には、使用するに連れて劣化してしてしまう部品が存在します。
代表的なところでは、エンジンオイル、オイルフィルタ、ATトランスミッションオイルなどの油脂類や、タイヤ、燃料ホース、ハブダンパーなどのゴム製品、エアクリーナーやバッテリーあたりでしょうか。
タイヤなどはサイドウォールに製造年月が書いてあるので、前回交換した年月は思い出せるかもしれませんが、その他の部品などは交換時期がバラバラだと「あれ?エアクリーナーっていつ交換したんだっけ?前回車検だったかなそれとも…」とあやふやになってしまいます。
そういうときは「メンテナンスノート(整備記録)」をつけておくと便利です。
特に「バイクのメンテはできるだけDIYでやろう!」と思っている人は実践して欲しいと思います。
メンテナンスノートをつけることを勧める理由
僕がメンテナンスノートをオススメする理由は、以前ZRX1200Rに乗っていたときのプラグホールガスケットの不良に遭遇したことがきっかけです。
ZRXに乗ってる人はみんな知っていますが、プラグホールとシリンダブロックの間に入ってるゴムパッキンが、経年劣化でひび割れを起こすんですね。
その結果、シリンダヘッド内のオイルがプラグを伝ってシリンダに入り、プラグがオイルをかぶって点火しなくなります。
以前、ツーリング先のパーキングエリアで小休止した後にエンジンを始動したら全然吹けなくなる症状が出て、レッドバロンの最寄店からレスキューに来てもらって助かったことがあります。(RB会員だったので無料)
プラグホールガスケットは外から見えない部品なので、その劣化度合いは外部からはわかりません。
定期的にプラグを外してみれば、オイルが付着しているかどうかである程度わかりますが、ZRX1200Rはプラグを外すのに、燃料タンクを降ろさないとプラグにアクセスできませんし、しかもプラグにオイルが付着している時点ではいつプラグがオイル被りを起こしてもおかしくないので、ある意味手遅れです。
出先でタンク降ろしてプラグをチェックする、なんてやりたくありませんから、プラグホールガスケットに関しては時間管理するしかありません。
プラグホールガスケットだけでなく他にも交換部品がありますし、全ての交換時期を頭で覚えておくのは不可能なので、メンテナンスノートに記録しておくわけです。
メンテナンスノートは何でもいい
メンテナンスノートと言うと、メーカーが出しているメンテナンスノート(整備記録簿)や、車検時に提示する「点検整備記録簿」を思い出す人もいるかもしれませんが、僕がオススメしているのはそんな立派なものじゃなくて、単なる「メモ」で構いません。
僕はクラウドサービスの”EVERNOTE”を使って、スマホで記録しています。
例えば、
車検整備
・プラグ交換
・プラグホールガスケット交換
・シリンダヘッドガスケット交換
・クーラント交換
<2018/4/25>
・フロントフォークOH
・ステムベアリング点検&グリスアップ
<2018/8/10>
・オイル、オイルフィルタ交換
といった感じに記録しています。記録というよりメモですね。
こんな感じにゆるーく記録する程度で十分です。
交換部品が増えていくに連れて何を何時交換したのかなんて忘れてしまいますから、こんなメモでも後から威力を発揮します。
同時に交換すると工賃が節約できる作業がわかる
僕はガレージを持っていないので、DIYでやれる作業には限界があります。
そのため、車検整備を依頼するときに消耗部品の交換もお願いしていました。
燃料タンクの脱着が発生する作業をまとめる
ZRXの場合は、プラグ交換/プラグホール・ヘッドカバーガスケット交換/タペット・シム交換/クーラント液交換は燃料タンクを外さないとできません。
特に、ヘッドカバーの上を冷却用のラジエターホースが通っているので、ヘッドカバーを開けるにはクーラントを抜いてラジエターホースを外すしか無く、ヘッドカバーを開ける作業が発生する=クーラント交換になります。
ということは、タンクを外さないとできない作業はなるべく1回にまとめて依頼したほうが、タンク脱着工賃を節約することができるわけです。
ZRXのプラグホールガスケットは大体20,000km前後で発生することが多いので、年間10,000km程度走る人は車検ごとに交換すると安心です。
僕は年間5,000km程度しか走らなかったので、車検一回おきに交換していました。
フロントフォーク脱着が発生する作業をまとめる
フロントフォークのオイル交換、もしくはオーバーホールする場合は、同時にステムベアリングのチェックとグリスアップも一緒に作業したほうが効率がいいです。
というのも、ステムベアリング(ハンドルを左右に切るときの軸)をチェックするにはフロントタイヤ、フロントフォークを外さなければならないので、フロントフォークを整備するなら同時にステムベアリングのチェックもしておいたほうが脱着にかかる工賃を共用できます。
タイヤ交換時の作業をまとめる
タイヤ交換、特にリアタイヤの脱着が発生する場合は、スプロケット(ドライブ側、ドリブン側)交換、チェーン交換、ハブダンパー交換も一緒に交換すべきか検討したほうがいいでしょう。
もちろんそんなに摩耗していないスプロケットをタイヤ交換時に無理に交換する必要はありませんが、前回交換時期と摩耗状態を見て、作業をなるべくまとめてしまうことで、作業工賃を節約することができます。
メンテナンスノートのススメのまとめ
・メモでもいいので交換部品、点検内容を記録しておくと管理が楽
・記録があれば、タンク脱着、フロントフォーク脱着、タイヤ・ホイール脱着時に同時に行える作業をリストアップしやすい
購入からメンテンナンスまで一つのお店に全て任せている人であれば、お店側に交換記録があるので自己管理しなくてもいいのですが、簡単な整備は自分でやって、特殊工具や機械が無いとできない整備をショップにお願いしている人などは、メンテナンスコストを抑えるためにも、メンテナンスノート(記録)をつけておいたほうが、管理が非常に楽になりますよ。
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