先日、別記事のコメントで「興味本位で」「SRを購入」「はっきり言ってクソ」「貧乏人が妥協して乗るバイク」と、なかなか辛辣な意見をいただきました。
よほどSRが合わなかったんでしょうね。
せめて試乗していればそこまでディスるほどのミスマッチは起きなかったと思いますが、とにかくご本人にとってはSR400はダメなバイクだったようです。
で、ここまで言われてしまうと「SR400は本当にダメなバイクなのだろうか?」と思ってしまいましたが、そんなにダメなバイクだったらここまで売れるわけも無く、ロングセラーとなる確たる理由があるはずです。
そんなにダメなバイクだったら40年も売れ続けない
ご存知の方も多いかと思いますが、SR400は1978年の発売以来、発売当初と同じスタイルの車両が40年以上も販売され続けています。
単一車種の販売では世界一で、ギネスブックにも登録されるほど。
こんなに長い間支持されるということは、世界中にファンがいる証左でもあります。
現にFacebookのSR400/SR500 Fan Forumには5,000人以上の登録者があって、毎日熱い投稿がポストされています。
SR400よりも高性能なバイクはたくさんあります。多くはフルモデルチェンジをするか人気の陰りでカタログ落ちするのが常です。しかしSR400は何度も廃番の危機を乗り越えて現在も生産が続いています。
SRがクソな車種だったら、こんなにも長い間売れ続けるでしょうか?
「SRは車で言うところのカローラみたいなもの」という意見もありますが、カローラは車にこだわるユーザというより「普段使いとして車は必要だが、それほど車にこだわりはない。価格に見合った性能があればいい」という層がメインターゲットでしょう。
逆に言えば「どうしてもカローラじゃないとダメだ!」というコアなユーザは少ないと思います。
一方、SR400は排気量の割に車重が軽いので、免許取り立てのエントリー層もさることながら、クラシックな外観に惹かれて購入する人が多いのが特徴です。
つまりSRを購入する層はそれなりに拘りがあるユーザではないでしょうか。
そんなにダメなバイクだったら多頭飼いするオーナーなんていない
SR乗りの中には、一人でSR400を2台以上所有する人(多頭飼い)も少なくありません。
・1台はノーマル、1台はカフェレーサーカスタムで楽しむ人
・1型から4型までコンプリートする人
・FI車は普段使い・キャブ車はカスタム用とする人
等など、楽しみ方のバリエーションはたくさんあります。
僕の田舎の友人も、農機具の納屋にSR400(’14 FI)とSR500を飼っています。
SR400は車両価格が比較的安いので、こういった多頭飼いのハードルはそれほど大きくありません。
そもそも、同一車種を2台以上持つなんて相当SR好きじゃないとありえませんよね?
それほどまでに魅了するSRがダメなはずがありません。
そんなにダメなバイクだったらミーティングに1,000台も集まらない
これもSRの特徴の一つですが、単一車種のミーティングに1,000台も自走で集まるのはSRだけではないでしょうか?
もちろん発売年数が長いこともその要因の一つだと思います。しかしそれ以上にSRのデザインや乗り味に魅了された人が多いからというのもあるでしょう。
ミーティングと言えば、独自のカスタムを披露する場でもありますが、最近ではノーマルのまま楽しむ人も増えてきています。
FI化されてからカスタムしづらくなってきたことも背景にありますが、一方でSRは長年の蓄積でどこもカスタムしなくても楽しめる、という部分もあるのではないでしょうか。(僕はそのタイプです)
人にはそれぞれ趣向がある
CB400FとSR400を比べれば、動力性能でSRが劣るのは当然です。
並列4気筒に対してSRは単気筒なのですから、単純に動力性能を比較してダメ出しすることには意味がありません。
そもそもSR400は当時の400ccクラスにハイパワーを売りにして参入した訳ではなく、当時からノスタルジーを感じさせるスタイルを全面に出して参入しています。
人にはそれぞれ趣向があります。
バリバリのスーパースポーツが好きな人、旧車好きの人、オフロードやアドベンチャーが好きな人、クルーザーが好きな人、さらに言えば乗るよりもカスタムするのが好きな人、不動車からレストアするのが好きな人、等など、「オートバイ」というカテゴリの切り口次第ではどんな楽しみ方もできます。
なので自分が好きな領域以外をディスるのは、他人の趣味への理解が薄くて悲しい気持ちになってしまうのです。
…以上、グチでした(笑)
コメント
4型FIモデルに乗っている者です。リターンするにあたり以前から気になっていたSRを選び2〜3年乗ったらまたリッタークラスに乗り換える予定でしたが、1年3ヵ月でやっと1万キロ走行してみて今はとても気に入っています。ただ疑問点も無いわけではありません。美しいと言われている空冷フィンは金型が使い込まれているせいか仕上げがいびつ。美しいメッキフェンダーの裏はあっという間に錆びテールランプのメッキは縁まで綺麗にかかっていない。新車時のスイングアームにはグリスが入っていないなど…何よりも気になったのは油温80度から出るエンジンのメカノイズ。これは本当に嫌で出来るだけ調べたり整備したり。もちろんプロにも相談しましたが対策されていないので出て当然という結論に。鼓動感を楽しむ回転域で出るので一時期は乗り換えも考えました。今はエアクリーナー部を工夫して他の音で聞こえ難くして落ち着いています。嗜好もありますがユーザーがどうにも出来ない所はメーカーに頑張って欲しいですね。それはヤマハさんに限った事ではありませんけども。長くに渡り売るためのモデルチェンジもあればコストダウンした所もあるでしょう。先日ミラーとウインカーケースに傷をつけてしまい部品を調べたら両方ともアッセンブリーでしか出ず驚いた事もありました。ただ…作り続けるメーカーさんの事情もあるでしょうし、個人的なノスタルジーを含めて今新車で買える事の意義は大きいと思うのです。これからも手を入れながら乗り続けたいと思っています。
みどり色のSR さん
コメントありがとうございます。
同じ4型FI乗りですね。私は5,000kmを過ぎたぐらいでエンジンからのメカノイズが少し気になりました。タペット音なのかと思ったらカムチェーンのたるみが原因でテンショナーを調整したら無くなりました。ZRX1200R時代はカワサキ仕様?のカムチェーン音がいつもガラガラ鳴っていたので(笑)SRはそんなものかなと思って乗っています。
僕も最初はこのパワーの無さ(笑)から、そう遠くない将来乗換えるかも、と思いましたが、乗っているうちにジワジワとハマってしまいました。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。