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車検切れの車・バイクを運転すると一発免停+罰金の罰則 なぜこんな重い処分なのか?

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自動車および251cc以上の自動二輪車には自動車検査、通称「車検」を受けることが法律で義務付けられています。

自家用車であれば、車検期間は新車登録から3年間有効で、以降は2年毎に車検を受けなければ公道を走ることが出来ません。(バイクは新車登録時から2年毎)

車検切れの車やバイクを運転すると一発で免停+罰金の罰則なのですが、車検切れの車両を運転しているだけだったらはっきり言って誰にも迷惑を掛けていないのに、なぜこんなに厳しい罰則が科されているのでしょうか?

今回はそんな車検切れ車両を運転することの危険性や交通に与えるリスクについて解説します。

車検切れ車両を運転するとどんな罪になるの?

大きくは2つあって、一つは「無車検運行」、もう一つは「無保険運行」です。

無車検運行とは

車検切れ車両の運行、いわゆる無車検車の運行は道路運送車両法で禁止されています。

いつものように条文を見ていきましょう。

<道路運送車両法>
(自動車の検査及び自動車検査証)
第五八条 自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
引用:http://www.houko.com/

で、この条文に違反するとどんな罰則があるかというと

第一〇八条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第四条、第十一条第四項、第二十条第一項若しくは第二項、第三十五条第六項、第三十六条、第三十六条の二第六項(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)、第三十六条の二第八項(第七十三条第二項において準用する場合を含む。)、第五十四条の二第七項、第五十八条第一項、第六十九条第二項又は第九十九条の二の規定に違反した者
引用:http://www.houko.com/

6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金です。一発免停ですね。

無保険運行とは

無保険運行とは自動車賠償責任保険、いわゆる自賠責保険に加入していない状態で運行した場合です。

これは、自動車損害賠償保障法によって禁止されています。

<自動車損害賠償保障法>
(責任保険又は責任共済の契約の締結強制)
第五条 自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。
引用:http://www.houko.com/

違反するとこんな罰則があります。

第八六条の三 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第五条の規定に違反した者
引用:http://www.houko.com/

と、こちらは1年以下の懲役または50万円以下の罰金です。無車検車運行よりも罰則が厳しいですね。

罰則

無車検運行および無保険運行の罰則は道路交通法施行令の別表第二で規定されています。

別表第二
(略)
速度超過(三十(高速四十)以上五十未満)、積載物重量制限超過(大型等十割以上)、無車検運行又は無保険運行:6点
引用:http://www.houko.com/

無車検運行、無保険運行は交通反則通告制度が適用されませんので、赤キップを切られていきなり刑事手続に進みます。

累積反則点が0点の場合でも免停30日ですね。反則金通告罰金の額は裁判官によって決められます。

ちなみに、無車検運行で6点、無保険運転で6点、合計12点という意味ではありません。どちらか高いほうの点数が科せられるので、無車検運行だけの場合(自賠責が25ヶ月目のとき)でも6点、無車検運行+無保険運行の場合でも6点です。ちょっとややこしいですが。

なぜ無車検運行、無保険運行は罪が重いのか?

最近の車は信頼性も高く車検を受けないからと言ってすぐに故障するわけではありません。むしろ問題になるのは保険のほうです。

もし事故を起こしてしまったとき、無保険の車両では被害者への補償がなされない点を問題視しているからなんです。

日本の車検制度は自賠責保険の加入が必須なので、無車検車=無保険車です。

車検が切れていながら運転しているということは自賠責も任意保険も切れているケースがほとんどです。車検が切れているのに保険だけ掛けて乗る人はまずいません。

そもそも、車検切れの車に乗り続けるようなドライバーはお金が無くて車検を通せないのですから、賠償するための資産もないケースがほとんどです。

そんな車で死傷事故を起こしたら、被害者への補償が出来ない上に、民事訴訟で損害賠償請求されても賠償する財力がありません。

加害者が「無い袖は振れない」と開き直られてしまうと、いくら損害賠償請求が認められたとしても被害者は泣き寝入りするしか無くなります

そうならないようにするために、無車検車・無保険車に対しては厳しい罰則が科せられているのです。

まとめ

ディーラーやカー用品店で車検を受けた人は、車検満了日が近づくと次回車検の案内が届くので車検満了日を気にすることができますが、ユーザー車検や個人ショップで車検を受けた人だと車検満了日の案内が来ないために、うっかり車検切れを起こしてしまうことがあります。

車検が切れたからと言ってすぐに車が故障するわけではありませんが、自賠責が切れた状態で事故を起こすと、全てドライバーの責任で補償しなければなりません。確実に人生狂いますよね。

そうならないためにも、無車検車・無保険車の運転は絶対に止めましょう

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