※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

将来バイクは全自動運転になりますか?→なりませんキッパリ

この記事は約5分で読めます。

車が自動で道路の白線を認識して周囲の状況に応じて走行する自動運転技術の進化が止まりません。日産のプロパイロットとかスゴイですよね。

今はまだ運転者の手がハンドルに置いていないと警告が出ますが、それでも高速道路などではほぼ自動で運転できる時代に突入しています。

実は今でもレベル3(高速道路での完全手放し運転可能なレベル)はシステム的に実現可能なのです。

しかしどちらかというと法整備のほうが追いついておらず、大っぴらに「レベル3対応」をうたえなかったりします。

もう自動車は完全に「自動運転」のほうに流れていますが、二輪車も自動運転の方向に進化するのでしょうか?

個人的には二輪車(バイク)は自動運転化の方向に行かないのではないかと思います。

二輪車の自動運転化の状況

現状、二輪車の自動運転で有名なものは、ホンダの倒れないバイクHonda Riding Assistやヤマハのモトロイドが有名ですが、そもそもこれらの技術はバイクの「完全自動運転」を目的としたものではありません。

<Honda Riding Assist>

<YAMAHA MOTROID>

今でも2輪の自動走行はすでに出来ています。

しかし、あくまでもホンダやヤマハが開発しているのはライダーの「アシスト機能」の研究開発であって、バイクに跨ったらあとは目的地まで自動で移動することを目的にしているわけではないのです。

「えっ、なんで?バイクで完全自動運転できたら車より便利じゃん」

と思う人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

自動車の完全自動運転のニーズはあるが、二輪車にはない

よく考えてみればわかるのですが、自動車は天候に左右されずに楽な姿勢で移動できる乗り物ですから、完全自動運転のニーズは大きいです。

例えば運転な苦手な人や認知機能が低下しているお年寄りでも、完全自動運転車があれば買い物や通院に安心して行けますから、その利便性は大きいですよね。

でも二輪車で完全自動運転が実現しても、そのメリットを享受できる人は…想像がつきません。

二輪車のメリットから、それが自動化になったらどう便利になるでしょうか?

二輪車の小回りは自動運転で活かせるか?

よく二輪車の特徴の一つとして「自動車に比べて小回りが効く」ということが挙げられます。

しかし、こと自動運転に限って言えば小回りが効くことはそれほどメリットがありません。

というのも、普段バイクを運転しているときにバイクで良かったな~と思うことの一つに「すり抜けができる」ということがあります。

渋滞しているときでも、車の横を通り抜ければすぐに渋滞を回避できますが、そもそも「すり抜け」は違反行為です。

明確に違反しているかどうかはそのときの状況にもよりますが、少なくとも合法ではないグレー。

つまり、自動運転で車の横をすり抜けするバイクが技術的に可能だとしても法的にアウトなわけです。

そんな法的にグレーな走行をバイクメーカーが自動運転で実現するとは思えません。

遠い将来、車の全自動運転とバイクの全自動運転がネットワークでリンクして、リアルタイムに安全マージンを取れるようなシステムが構築できるならあり得るかもしれませんが、少なくとも自動車でレベル5の自動運転の実現が見えないと難しいでしょう。

職業系バイクでの自動運転のニーズ

新聞配達、お蕎麦屋、ピザ屋などのデリバリー系では今も多くの50~125ccの原付バイクが使われています。

これらのバイクが自動運転になったら便利でしょうか?

確かに行き先をセットしたら自動で配達先にまで行くのは便利ですが、それってバイクで実現しなくてもいいですよね。

あるとすれば、ピザ屋などでよく使われている三輪スクーターが完全自動運転になることでしょうか。

少なくとも、二輪車が自律走行でバランス取って完全自動運転する必要は無いですよね、配達するのに。

また今は新聞の購読数も減っていますから、新聞配達としてのバイク需要も減少していくことを考えると、二輪メーカーが積極的に自動運転に力を入れて開発するとは考えづらいです。

二輪車は趣味の乗り物

目的地に行くだけだったら車でも電車でもいいのに、なぜバイクで行くのかと言えば「バイクを運転して移動するのが楽しい」ということに尽きるわけです。

天気のいい日に体で風を感じてバイクを運転することは何物にも代え難い爽快感があります。

二輪車は趣味性の高い乗り物で運転すること自体が目的になっていますから、それを自動化しても喜ぶ人がいないと思うのです。

一部の職業バイクでは自動運転化は歓迎されるかもしれませんが、あっても三輪スクーターの自動運転車が自動車の自動運転化が実現できた後に出てくるのではないでしょうか。

一方、自動車でも「運転すること自体が好きな人」はいます。

スポーツカーが好きな人は全自動運転車は望まないでしょうから、そういった層をターゲットにしたマニュアル運転車(MT車という意味ではなく、人間を介した運転)は残っていくでしょう。

将来、自動運転が一般的になると、自動車を手動で運転するということが現代で言う「乗馬」に近い位置付けになるかもしれませんね。

将来バイクは全自動運転化するか?→しないでしょ

自動車とバイクの大きな違いは、趣味性の高さにあると思います。

自動車は移動するための手段であることが主目的であることに対し、バイクは運転すること自体が目的であることが多いので、その「運転すること」を自動化するとバイクそのものの存在意義が低下してしまいます。

ホンダのRiding Assistのように低速域でのバランスアシストやボッシュのガス噴射による転倒防止制御など、安全機能の進化はあっても、全自動運転への進化には行かないのではないか、というのが現時点での僕の見立てです。

コメント

  1. 安井 より:

    なんだ、誰か権威がある技術者の意見かと思ったらブログ主さんの考えか。
    自動運転バイクで検索すると、一番上に来てたんですよこの記事。
    ちょっとまぎらわしい見出しかなと思います。

    渋滞や信号が多い退屈な街中での走行時の為に、ツーリングバイクには自動運転機能の需要はあるのではないでしょうか。

    • mickmick より:

      安井 さん

      コメントありがとうございます。
      確かにそういった需要はあるかもしれませんが、自動車の自動運転のマーケットに比べるとかなり少ない上に技術的難易度は(自動車よりも)遥かに高いので、実現はかなり厳しいのでは、というのが現時点での私の考えです。個人ブログでの一意見として捉えていただければと幸いです。

      今後とも当ブログをよろしくお願いします。

タイトルとURLをコピーしました