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バイクのハンドルが切れ込みすぎる!?そんなときに疑う3つのポイントとは?

この記事は約5分で読めます。

普通に交差点を曲がるときでも、車体の傾き以上にハンドルが切れ込むことありませんか?

こういうと大体が「ステムベアリングじゃないの?」という回答が多いのですが、僕が遭遇したケースは「タイヤの劣化」が原因でした。

ハンドリングの挙動にタイヤの劣化がここまで大きく関わるとは思わなかったので、今回備忘録を兼ねて書きたいと思います。

ステアリングが切れ込み過ぎるってどんな症状?

原因はいろいろありますが、ステアリングが切れ込み過ぎる原因は大きく3つに絞り込めます。

基本的にバイクは、ハンドルに手をかけなくても自分の曲がりたい方向に傾けてあげるだけで、曲がる分だけのハンドルが自然と切れます。いわゆる「セルフステアリング」ですね。

子供の頃に隠れてやっていた自転車の手放し運転を思い出してみてください。

ハンドルに手をかけなくても、曲がりたい方向に少し傾ければ、透明人間が操作したかのようにハンドルが勝手に切れましたよね?あれがセルフステアです。

しかし僕の場合、バイクに乗り続けていくうちに、だんだんと傾けた以上にハンドルが切れるようになってきたのです。

もうセルフステアどころじゃなくて、むしろ切れすぎないようハンドルを逆に当てないと曲がれない感じです。

この症状はある日突然出るのではなく、徐々に徐々にこういう症状になっていくので、毎日乗っている人は感じづらいかもしれません。

ステアリングが切れ込み過ぎるときに考えられる原因とは?

このハンドルが切れ込み過ぎるのにはいくつか考えられる原因があります。

1.タイヤの空気圧

まず基本的なところで、タイヤの空気圧が低くなっていることが考えられます。

空気圧が低いといつもよりタイヤが潰れてしまい、地面との摩擦が大きくなってしまいます。

摩擦が大きくなるためにタイヤはいつもよりも内側に切れ込むようになるのです。

タイヤの空気圧を既定値にしても症状がかわらない場合は、次に「ステムベアリングの異常」をチェックします。

2.ステムベアリングの異常

ステムベアリングとは、ハンドルとフレームの接合部に入っているベアリングで、いわゆる「ハンドルの付け根」のベアリングです。

ステムベアリングのグリスが切れるとハンドルの動きが渋くなってセルフステアできなくなります。

また、大きな段差を超える際の衝撃によって、ベアリングを受けているインナーレース/アウターレース部に打痕が付いてしまい、ハンドルが左右にスムーズに動かなったりします。

フロントタイヤを浮かした状態でハンドルを左右に切ったときに、スムーズに動かなかったり(グリス切れ)、ひっかかりがあったり(ベアリング破損)した場合は、十中八九、ステムベアリングの異常です。

ただ、普通は雨ざらしで保管していない限りは、数年でステムベアリングがグリス切れすることはほとんどありません。

ハンドルが左右にスムーズに動いて特に問題無いようであれば、次に「タイヤの劣化」をチェックしましょう。

3.タイヤの劣化

「いや、タイヤの溝は十分あるし、見た目にもヒビ割れも無く劣化らしい劣化は見当たらないけど…」

と僕も当初そう思っていました。

しかしタイヤって初期性能を維持できるのが2~3年程度なんですね。

そもそもタイヤの素材であるゴムは、経年で劣化してしまうことが避けられず、製造から年月が進むうちにタイヤのコンパウンドが徐々に硬くなっていきます。

タイヤが硬くなると、セルフステアが効きづらくなり、いつもよりも切れ込むようになってきます。そうなるとワインディングロードを攻めたりサーキット走行会に参加するには不向きでしょう。

特に、コーナリング中にオーバステア/アンダーステアを修正するためにハンドルをこじらなければならないので、バイクの挙動が不安定になり乗りづらくなります。

特に月間走行距離が少ない人は要注意

僕も当初は月に1,000km程度走っていたので気が付きませんでした。

というのも、月間で1,000km走っていると、タイヤが経年劣化で硬化する前にスリップサインが出るので、そういった症状が出る前に交換してしまいます。

しかし通勤場所が変わってバイクに乗る頻度が下がると、年間走行距離が5,000kmに満たなくなってタイヤがあまり減らなくなりました。

で、久しぶりに乗ると「あれ?なんかハンドルが切れ込み過ぎるような気がする」という症状に気が付いたのですが、ステアリングの挙動で一番目につくステムベアリングを疑っていたために、実はその原因がタイヤにあることを見逃していました。

前回のタイヤ交換から4年も経っていたので、タイヤの山はまだ残っていましたが思い切って前後のタイヤを交換したところ、ものの見事にセルフステアするようになりました。

このことから、

・月間走行距離が少ない
   ↓
・タイヤ交換サイクルが伸びる
   ↓
・3~4年経つとハンドリングがアンダーになる(切れ過ぎる)

ということがわかります。

つまり月間総距離が少なく、且つタイヤ交換のサイクルが長い人、特に3年以上未交換の人はこのような症状が出ていないかチェックすべきです。

まとめ

バイクのハンドルが切れ過ぎるときは

・タイヤの空気圧
・ステムベアリング
・タイヤが古くないか(前回交換から3年以上経過)

をチェックしてみてください。

バイクのタイヤは車体を傾けて使うことを前提としているため、丸いラウンド形状になっています。

そのため、車のタイヤと違って経年劣化によるゴムの硬化はステアリングにダイレクトに影響してくるのです。

タイヤの溝がまだ残っているのに交換するのは気が引けますが、バイクは趣味の乗り物ですから、思い切って交換したほうが気持ちよく乗れると思いますよ。

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