車のバッテリーって、ちゃんとメンテナンスしてあげると意外なほど長持ちします。
もちろん乗る頻度やバッテリーにかかる負担は人それぞれ(というか車それぞれ)なので全ての車が同じ条件ではありませんが、一般的にはバッテリー液不足や過放電に気をつけることでバッテリーの寿命を延ばすことができます。
今回は、車載用バッテリーの充電方法について紹介します。
バッテリー交換が出来れば、充電も簡単な作業ですよ。
バッテリーの容量が減る仕組み
車のエンジンが動いているときはオルタネータ(充電装置)が動作してバッテリーに充電されていますが、車が動作しているときの充電電流はそんなに大きくないんです。
よくアイドリングで充電しようとする人がいますが、オルタネーターの出力する電流はエンジンの回転数に比例するので、基本的に走っている状態でないと充電できません。
そのため、夜にストップ&ゴーが多い街中を走るとバッテリーから取り出す電流が充電する電流を上回るので、バッテリーの容量が徐々に減っていきます。
逆に昼間に長い距離を走ると、使う電流よりも充電電流のほうが多くなるのでバッテリーの容量が復活していきます。
バッテリーを充電するときはどんなとき?
バッテリーが上がった
エンジンをかけようとしてもセルモーターが回らず、車の電源が入らないときはほとんどの場合バッテリー上がりです。いわゆる電池切れ。
実は僕がバッテリー充電器を購入したのはバッテリー上がりがきっかけでした。
夜に車に乗ると、子供らが室内灯をよくつけるんですよ。
いつもは降りる前に室内灯が消えていることを確認するんですが、その時はたまたま確認するのを忘れちゃってそのまま車を降りちゃったんですね。
で、翌日エンジンをかけようとしたらバッテリーが上がってセルモーターが動かず。(泣
その時はたまたまご近所の車からバッテリーをジャンプしてエンジンをかけることができましたが、その後バイクのバッテリー上がりも発覚したこともあり、半ば仕方なしに充電器を購入しました。
他によく見かけるバッテリー上がりは、
・ハザードランプ点けっぱなし
ですね。ショッピングモールの駐車場でよく見かけます。
バッテリーが弱ってきたとき
こんな症状が出てきたら、バッテリーが弱っています。
(一瞬止まったりする)
・信号で止まったときなど、ヘッドライトの明るさが暗くなる
(走り出すとまた明るくなる)
・パワーウィンドウの開閉が重い
(ウィンドウの動きが以前より遅くなった)
・ウインカーの点滅が前より遅くなる
(元気がない感じ)
こんなときはバッテリーを充電すると症状が改善されます。
バッテリーインジケーター(点検窓)を見て「要充電」のサインが出ているとき
メンテナンスフリー(MF)バッテリーはバッテリー液の補水が不要で使いやすいのですが、充電までは面倒を見てくれません。
ほとんどのMFバッテリーには点検窓が付いているので、要充電のサインが出ていたら充電してあげましょう。
上の画像は我が家の車に使っているPanasonicのMFバッテリー”CAOS”のインジケーターです。
ホコリが乗って見づらいかもしれませんが、一応インジケーターのサインは「良好」です。
このサインが「要充電」になったときが充電タイミングです。
車は毎日使うけど、チョイ乗り(1回10~15分程度)でエアコンをよく使う人は、バッテリーへの充電が不足して弱っている場合が多いので、一度点検してみましょう。
バッテリー充電器
僕が使っている充電器がこれです。
MELTEC(大自工業)のコンパクトな充電器です。(PC-100)
開放型バッテリー(補水可能タイプ)も密閉型バッテリー(補水不可タイプ:MFバッテリー)も両方使え、適合バッテリー容量が4Ah~40Ahなのでスクーターから普通乗用車まで対応しています。
この機能で市販価格が3000円台というのが素晴らしい。
ウチは車とバイク両方で使いますが、かと言ってそんなに頻繁に使うものでもないので、あまり高性能なものは必要ありません。
「バイク&軽自動車用」と書いてありますが、充電電流が4Aあるので普通車のバッテリーでも全然OK。ウチはこれ一台でバイクも車も充電しています。
値段と性能のバランスがいい充電器だと思います。
バッテリー充電の方法
バッテリー交換ができれば充電も簡単な作業です。
ただし、充電中は水素ガスが発生するので火気厳禁です。
必ず野外で作業してください。
バッテリーを外す
バッテリーの取付や外し方は、以前記事にしましたので参考にどうぞ。
充電する場所について
バッテリーは充電中に水素ガスと酸素ガスが発生します。(水素ガス2:酸素ガス1程度)
そのため、作業は野外の風通しのいい場所で行ってください。
我が家はベランダにサービスコンセントがあるのでそこで充電していますが、野外コンセントが無い場合は、延長コードで野外に引き出して作業しましょう。
風通しの悪い屋内で作業すると、比重の軽い水素ガスは天井に溜まり照明器具のON/OFFによる爆発事故につながりかねません。
バッテリー充電器を接続する
充電場所を確保したら、次にバッテリー充電器のクリップ(ワニ口)をバッテリー端子に接続します。
2.バッテリー端子のマイナス(-)側に黒いクリップを接続
そして充電器のACプラグをコンセントに差し込みます。
充電器の充電中ランプが点灯すれば充電が開始されています。
充電完了ランプが点灯すれば充電終了です。
外すときは、接続するときの逆の手順です。
1.マイナス(-)端子側のクリップ(黒)を外す。
2.その後にプラス(+)端子のクリップ(赤)を外す。
簡単ですね。
充電開始直後から充電完了ランプが点灯する
放電が進み過ぎたバッテリーだと、充電器を使っても充電できない場合があります。
しばらくその状態で放置して充電中ランプに切り替わらなかったら、過放電が進み過ぎてバッテリーが回復できなくなってしまった可能性があります。
そうなると充電できないので、新しいバッテリーに交換しましょう。
過放電について
電池には一次電池と二次電池があって、一次電池とはいわゆる乾電池やボタン電池などの使い捨て電池のことをいいます。
二次電池とは携帯電話やスマホのバッテリー、電気シェーバー、コードレス掃除機、パソコン、タブレットなどに使われている充電可能な電池のことを指します。
バイクや自動車に使われているバッテリーも二次電池の一種です。
この二次電池は放電し過ぎる(過放電)と内部の電極が破損して元の性能に回復しなくなります。
バッテリー上がりに気づいてすぐに充電すれば回復できる場合もありますが、バッテリー上がりに気づかずしばらく放置してしまったバッテリーだと、充電しても使える状態まで回復できません。
もうそうなるとバッテリーを新品に交換するしかありませんので、そうなる前に定期的にバッテリーをチェックしておきましょう。
一番いいのは車に乗ること。最低でも週に一度は車を動かすことですね。
バッテリー充電のまとめ
バッテリーを充電するときの注意点です。
- 充電器を接続するときは、最初にプラス(+)を接続して、その後マイナス(-)側を接続する。
- 充電器を外すときは、最初にマイナス(-)側を外して、その後プラス(+)側を外す。
- 充電するときは必ず屋外で作業すること。水素ガスが発生するので火気厳禁。
JAFの出動理由のトップはバッテリーの過放電(約36%)なんですね。
出動理由2位の「キー閉じ込み」が12%ですから、バッテリートラブルの多さが抜きんでています。
出先でバッテリートラブルに遭うと、余計な出費に凹むのもそうなんですが、それ以上にその後の予定が大幅に狂うのが痛いです。
せっかく家族で楽しみにしていた旅行なのに、その日の半分以上が潰れてしまったり、宿への到着が遅れてドタバタしたり、、、。
突然やってくるバッテリートラブルを避けるためにも、普段からバッテリーメンテナンスを怠らないようにしましょう。
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