最近、街中で赤い自転車を良く見かけるので気になっていました。
サドルの後ろにテンキーが付いていて、後輪にみずほ銀行のロゴ広告があるのでどっかのレンタル自転車なのかな?と。
調べてみると、東京都内9区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区)で行われているシェアサイクルで、サービス区域内であればどこで借りてどこで返してもOKのようです。
面白そうなので今回、レポートを兼ねて使ってみました。
自転車シェアリングの概要
元々は千代田区、中央区、港区、江東区の4区で2016年2月から4月末までの期間限定の広域実験だったのですが、利便性について一定の効果が認められたことから、2016年5月からも継続してサービスを提供することになり、現在までにサービス区域を拡大して展開しています。
「1回会員」という都度利用会員の場合、利用料金は1回30分で150円、以降30分超過毎に100円が加算されます。
「30分150円?高くね?ウチの近所じゃ1日借りて500円だぞ」と思った人もいるかと思いますが、この広域実験で使われる自転車は電動アシスト自転車なんです。
https://docomo-cycle.jp/tokyo-project/
ドコモユーザーであれば月々のスマホ/ケータイ料金と合算して支払えるようです。
僕はドコモユーザーじゃないのでdポイントとかそのあたりのことはよくわかりません(笑
自転車シェアリングの使い方とコツ
今回、自転車シェアリングを使うこと自体はすごく簡単です。大きくは
- 会員登録をする
- スマホにアプリをダウンロードする
- サイクルポートでカード(※)を登録する(初回のみ)
- 自転車をピックアップする
これだけです。
と言っても少し分かりづらいところがあるので、この下で詳しく説明していきますね。
まずは利用者登録から
まずは以下のサイト(東京・自転車シェアリング広域実験)に行って利用者登録をします。
このページの下の方にある「各サービスエリア」の中から一つ選んで会員登録をします。
会員登録が区毎に分かれていて「一体どこの区で登録すればいいんだ…?」と迷うと思いますが、どこの区でも構いません。
恐らく元々は区内で始めたサービスを統合していったので、こういったお役所縦割り的な雰囲気が残っているのでしょう。
僕も当初は「23区内に住んでいないし、会社も区域内に無いから使っちゃダメなのかな?」と一瞬思いましたが、会員登録時に住所を登録しないので、全く関係ありませんでした。
なので、普段は関西に住んでいてたまに東京に所要で訪れる、というような人でも登録OKです。
スマホでいつも使っているメールアドレスと決済用のクレジットカードを登録すると、程なくメールで初回登録用の8桁の登録コードが送られてきます。
この登録コードは初回利用時に、おサイフケータイ/交通系ICカード/nanacoを登録するときに必要なコードとなります。
アプリをダウンロードする
スマホに「ドコモ・バイクシェア ポートナビ」というアプリ(Android/iOS用:無料)をダウンロードしておきます。
このアプリが無いと自転車が借りられないということではありませんが、アプリがあれば現在利用できる全てのサイクルポートの場所がわかることと、借りたいサイクルポートに今何台あるのかが一目瞭然です。
シェアサイクルを利用するのであればダウンロードしておいたほうが絶対にいいです。
サイクルポートに行って「鍵」を登録する(初回のみ)
上でダウンロードしたアプリで、現在地から近いサイクルポートへ行って「鍵」を登録します。
おサイフケータイ、交通系ICカード(suica/PASMO/ICOCAなど)、nanacoを登録することで「鍵」になります。
街中でよく見かける赤い自転車です。よく見るとこの赤はドコモのコーポレートカラーなんですね。今気づいた(笑
車体番号”MNTxxxx”は港区所属の自転車でしょうかね?(想像)
サドルの後ろにある操作パネルを操作して、おサイフケータイ/交通系ICカード/nanacoのいずれかを登録します。(初回のみ)
…って文字で説明するとアレなので下の動画をどうぞ。すごく簡単です。
上の動画ではおサイフケータイで登録していますが、交通系ICカード(suica/PASMO)の場合はスマホの代わりにカードをかざしてください。
ここで登録したスマホ/ICカードが鍵代わりにになります。
自転車を借りる
サドル後ろの操作パネルで、”start”ボタンを押して上で登録したおサイフケータイ/交通系ICカード/nanacoのいずれかをかざすと、自転車が解錠されます。
これは非常に簡単です。
…なんて言いながら、借りてからバッテリーの残容量が無いことが発覚(笑
この自転車シェアリングサービスで使える自転車は電動アシスト自転車なんですが、利用者が結構多いので乗り出すときにバッテリーの残容量が少なくなっている場合があります。
なので借りる前に、バッテリー残容量を確認してから借りるようにしましょう。
途中で寄り道する
当然、途中で取引先に寄ったり、買い物/食事したり、コンビニで飲み物買ったりすることがあると思います。
その時は後輪を施錠し、解錠するときは登録したおサイフケータイ/交通系ICカード/nanacoをかざすととロックが解錠されます。
なぜか一時駐輪で施錠/解錠するとメールが飛んできます。どうしてなんだろ?
返却するサイクルポートへ
返却はサイクルポートに駐輪して、LEDが緑になれば返却手続きが可能です。
その状態で”Enter”キーを押して返却処理を行い、手続きが完了すると確認メールが飛んできます。
サイクルポートでないところで返却しようとしても返却手続きが完了しませんし、利用料金もチャージされつづけるので注意してください。
近くにサイクルポートがあるかどうかはアプリを起動するとわかりますので、最寄りの空いてるサイクルポートへ返却します。
たまに返却ポートが満車で返却できないときがありますが、そういうときは近くの空きポートまで持っていく必要があります。
僕はまだそういうシチュエーションに遭遇したことはありませんが、大きめのオフィスビル近くだと通勤で使う人が多いと埋まってしまうことがあるみたいです。
自転車はGPSで監視されている
このサイクルポート、行くとわかりますがサイクルポート自体にはロック機構がありません。
どういうことかと言うと、自転車のロックはあるのですが、自転車とサイクルポートを固定するロックが無いのです。
ということは「ロックした自転車をそのままトラックに積めば盗めるのでは?」と考える悪い輩もいると思いますが、自転車にはGPSが搭載されているので、貸出されていないのに移動すると盗難されていることが手に取るようにわかる上に、盗んだ自転車の位置も一目瞭然です。
自転車シェアリングを使ってみて気づいたこと
今回、自転車シェアリングを使ってみて感じたこと、気づいたことを書き出してみました。
バッテリーの残容量
上でも少し書きましたが、電動アシスト自転車なのでバッテリーの残容量を確認しないまま借りてしまうと、アシスト機能が使えなくなる場合があります。
今回僕が借りた自転車はバッテリー残容量が6%で、使っている最中に0%になりました(笑
今回は門前仲町から月島~銀座~大手町という、大きな坂道の無いルートだったのでバッテリーが0%になっても特に困ることはありませんでしたが、借りたのが夕方だったため、バッテリーが無くなるとライトも点灯しなくなるのではないかとヒヤヒヤしました。
無灯火は危険ですし、お巡りさんに怒られちゃいますからね(汗
実際はバッテリーが0%になってもしばらくの間はライトが点灯していましたし、多少アシスト動作もしていたので事なきを得ました。
貸出操作をする前でも、ハンドルについてる操作ボタンを押せばバッテリーの残容量を確認できるので、借りる前には必ずバッテリー容量をチェックするようにしましょう。
僕の少ない経験値では、バッテリー残容量が10%で
・アップダウンが多い地域:借りるのを止める(別の自転車か他のサイクルポートへ)
といった感じです。
バッテリーが残っていない自転車しかなく、どうしても夕方~夜間に自転車を使わざるを得ない状況であれば、100円ショップで小型LEDライトを買ってしのぐしかありませんね。
僕はキーホルダータイプのLEDキーライトを持っていたので、最悪それを使おうと思っていました。
自転車が少し小さい
僕は身長が172cmですが、ハンドルとサドルの間が少し狭く感じました。
恐らく僕より身長の高い人だと窮屈に感じるかもしれません。
ただ、電動アシスト自転車で漕ぐのが楽なのと、せいぜい30分程度、長くても1時間程度の利用と考えれば、それほど気にすることは無いのかもしれません。
前カゴが大きいのは便利でした。
取り回しが楽
「取り回しが重い」「バッテリー付きなのでスタンドがけが大変」という意見もあるようですが、僕が使った感じではそれほど感じませんでした。
確かに電動アシスト自転車特有の、押したときの若干の重さはありますが、押し歩きするときの弊害になるほどの重さではありませんし、18インチ車程度のスタンドなのでさほど大変ではなかったです。
どちらかと言えば26インチの電動アシスト車のほうがスタンドがけは重いと思います。
保険込み
実は保険に関しては自分の保険、自動車保険の個人賠償責任特約でカバーしようと考えていたのですが、この自転車シェアリングサービスでは自動的に保険が付帯されます。
https://docomo-cycle.jp/tokyo-project/
対人賠償が最大2億円、自分に対しても死亡・後遺症補償が1000万円ありますので、自転車保険としては必要十分でしょう。
保険は全て利用料金に含まれており、改めて自転車保険に入る必要がありません。
一般的に自動車保険の個人賠償責任特約は相手(被害者)に対する補償だけなので、乗り手の補償があるこちらの保険ほうが手厚いです。
シェアサイクルのまとめ
レンタサイクルをやっている事業者や自治体はありますが、このように広域で展開している業者が少ないのと、電動アシスト自転車が30分150円で借りられるサービスは今のところ他にはありません。
この自転車シェアサービスは利用率も年々伸びているようで、今後もサービス区域を拡大していくものと思われます。
今回は江東区~中央区近辺だったので、電動アシスト自転車じゃなくてもよかったのですが、山手線の内側、特に皇居から西~南西側は結構アップダウンが多いので、この電動アシスト自転車のシェアリングサービスはかなり有用だと思いました。
六本木や渋谷あたりも意外と坂が多いので、仕事で行くときに使ってみようと思います。
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