昔は「そんなの自分でやれば安上がりだよ!」と言われたDIYメンテナンスも、時代が変わると素人では手が出しづらくなるものがあります。
うかつに自分で手を出すと失敗しかねない、車のDIYメンテ3選を紹介します。
1.バッテリー交換
以前までは、車のバッテリー交換は少しだけ知識があれば誰でもできる作業でした。
このサイトでも以前バッテリーのDIY交換について記事にしたことがあります。
衝突の危険があるときは自動でブレーキをかけたり、運転レーンを外れそうになるとハンドルをアシストして居眠り運転を防止したりと、最近はセーフティ機能や運転アシスト機能の充実によって、自動車そのものの電子化が進んできています。
今は自動車は「走る半導体」と言われるぐらい、センサーとマイコンが搭載されており、少ない車でもマイコンが約50個、多い車では100個近く搭載されていると言われています。
これらはECU(Electoronic Control Unit)と呼ばれ、それぞれ単独で動くのでは無く、各ユニットと連携して自動車の機能を形成しています。
そのため、バッテリーを交換しようと思って古いバッテリーを外してしまうと、新品バッテリーを入れても車を起動出来なくなる、といったことが起きる場合があります。
そう、現代の車は電化製品なんです。
セーフティ機能や運転アシスト機能が充実している車種ほどこういった傾向が多く、バッテリー交換に専用のツールが必要なケースもあります。
そのため、もし自分の車のバッテリーをDIYで交換しようとする場合は、ネットで「(車名) バッテリー交換 DIY」と検索してみてください。
DIYでバッテリー交換している人がいるかどうか調べてみると、自分で出来る作業なのかどうか判断できると思います。
自動車の電子化が進めば進むほどバッテリーの重要度は増していきます。
メーカーとしては、自動車本来の性能を発揮するためには、バッテリーをユーザで交換するのではなくディーラーで交換するのが望ましい、という時代になってきました。
オイル交換
「オイル交換なんて簡単じゃん!」という人はきっと機械いじりが好きな人なのでしょう。
確かにオイル交換自体はそれほど難しい作業ではありません。
作業自体は難しくありませんが、その準備と後始末が意外と面倒なんです。
まず、オイル交換に必要な部材を揃える必要があります。
・オイル計量用ジョッキ
・ドレンワッシャー
・オイルフィルター
・オイルシール
・廃オイル用ボックス
・工具
・ウェス(ボロ布)
今ならAmazonでポチポチ選ぶのが簡単ですが、車種毎にドレンワッシャーのサイズを調べたり、オイルフィルターの型式を調べたり、オイルフィルターカバーのラバーシール(ラバーリング)を調べたりと、自分の車種用に調べるのが結構面倒臭いです。
※ドレンワッシャーとオイルシールがセットになった交換キットがDAYTONAから出ています。
それらをクリアしたとしても、今度は廃オイルの処理をどうするか?
昔はガソリンスタンドに持ち込んで廃油処理してもらいましたが、今では持ち込みオイルを無料で受け取るガソリンスタンドは少ないでしょう。廃オイルの処理にも費用がかかりますからね。
そうなると、廃オイルを受けるための専用ダンボールを購入する必要があります。
廃油専用ダンボール箱はそのまま燃えるゴミに捨てられるので便利ですが、自治体によっては燃えるゴミを捨てるのも有料です。専用のゴミ袋を購入して捨てるので、以外とチマチマとお金がかかります。
それと、自宅にガレージや駐車場があればよいですが、借りている駐車場やマンションなどの機械式駐車場だとオイル交換する作業場所を確保するのも一苦労です。
こういった手間を考えると、いくらオイル交換作業自体は簡単だと言っても自分でやるには躊躇してしまう人もいるのではないでしょうか。
実際、僕はバイクのオイル交換は場所を確保できるので自分でやりますが、車は場所が確保できないのでカー用品店で交換します。(ガレージ欲しい…)
板金修理(ボディリペア)
自分でやるとほぼ確実に後悔するDIYが「板金修理」、別名ボディリペアです。
以前、自分でやると失敗するよ~と記事にしたのがこちら。
板金修理は、
・外気に影響されずキレイに塗装する環境(塗装ブース)
・垂れずにキレイに塗装する技術(塗装技術)
の、どれか一つが欠けると、仕上がりはグダグダになります。
屋外でボディリペアしても、望んでいるような綺麗な仕上がりには絶対になりません。
ボディワークだけは、素人仕事ではどうにもなりませんね。
キレイな仕上がりが欲しいのなら、板金修理は専門業者にまかせましょう。
何でも自分でやれるようになる必要はない
よく二輪の世界だと
という風潮がありますが、僕は必ずしもそうではないと思うんですよね。
確かに、自分で簡単な整備が出来るようになると、車やバイクに対する造詣が深くなり、より愛着をもって接することができるようになる、というのはわからなくもありません。
でも人によっては、
・工具を持っていない
・部品や工具を置いておける場所が無い
・乗るのは好きだが、DIY整備にはあまり興味がない
という方も当然いると思います。
僕は「楽しみ方は人それぞれ」という考えなので、自分で整備するもよし、お金払ってプロにやってもらうもよし、だと思います。
ただし、板金修理だけはDIYでキレイに治ることはまず無いので、プロに依頼することをオススメします。
コメント