以前の記事では「バイクのファッションは人ぞれぞれだから」と言いましたが、そうは言っても他人の視線は気になりますよね。
そりゃ誰だって女の子に「何アレ?ダッサ」なんて言われたくないでしょう。
今回はダサいバイクファッションから脱却するための考え方、について書きたいと思います。
ダサくないコーディネートにするための考え方
”ダサくないコーディネートとは「○○のジャケットと××のパンツに△△のブーツを合わせればOK!」”と言えれば簡単ですが、そうは行かないのがファッションの難しいところ。
車種や個人の好みによって合わせ方は人それぞれなので、ここではコーディネートの考え方について解説します。
1.安全装備のことは一旦頭から外す
バイクというと安全や保護が何よりも優先する、という考え方が少なくありません。
もちろんそれはそれで正しい考え方なんですが、ただあまりにも安全装備を優先し過ぎると服の選択肢が一気に狭まってしまいます。
「そんな安全をないがしろにするような考えって…」という拒絶反応があるのは重々承知ですが、ここは安全装備のことは一旦頭から外してください。
2.自分の乗っている車種でカッコイイと思うファッションをGoogle、Instagramで探す
自分が乗っている車種にあったイケてるスタイルを探してみます。
要は、自分の乗っている車種のお洒落なライダーのファッションを真似るのです。
例えば、自分が乗ってるバイクがネイキッドだったら
「ネイキッド バイク ジャケット」
といった感じで画像検索すると、ダサい格好からイケてる格好までいろんなスタイルが出てくるので、その中で自分が気に入ったコーディネートを参考にするといいでしょう。
「(車種名) ツーリング」
といったキーワードでも参考になる画像が出てくると思います。
あと、インスタグラムで検索するのもいいですね。
具体的に車種名で検索してもいいですし、車種名の前にハッシュ(#)を付けて「#(車種名)」で検索すると、その車種に関する投稿がズラっと出てきます。
ただここで注意が必要なのが「周囲の格好に無理に合わせる必要は無い」ということ。
どういうことかというと、人は心理として「周りのライダーに合わせた無難なコーディネートをしてしまう」傾向にあります。
特に、周りから浮いてしまうことを極端に恐れるタイプの人は、本来自分がしたかったファッションやコーディネートがあるのに、それをすると「周りから浮いてしまわないだろうか?」「影で○○って言われないだろうか?」ということを恐れて、自分の意に反した無難なジャケットを選ぶ傾向にあります。
3.外国のファッションを参考にする
僕は外国人のスタイルを結構参考にします。
特にアメリカや欧州で自分と同じ車種の画像を検索すると、実にいろんなスタイルでバイクに乗っていることがわかります。
中にはTシャツ短パンで乗っている画像もありますが(さすがにそれはどうかと思いますが)、総じて彼らには「バイクにはこう乗らなければならない」という感覚は希薄なので、思い思いのスタイルでバイクを楽しんでいます。
欧米ではバイクは自己責任なのでTシャツ短パンで乗ろうが文句を言われることはありません。極端な話、そのスタイルを選択した人の責任なので周りがとやかく言うことではないんですね。
そういった彼らの自由なコーディネートは非常に参考になります。
4.市販のジャケットを効果的に使う
思いっきり胸や背中にメーカーロゴやブランドロゴが入っている専用ジャケットよりも、むしろユニクロなどのファストファッションのダウンジャケットのほうが断然女子ウケがいいです。
特にバイクのことに詳しくない女子ほどデカロゴジャケットに対する忌避感が強いですから。
バイク専用のジャケットはライディング主体でデザインされているので、どうしてもレーサーチックなデザインになってしまいますが、街乗り・ツーリング用途であればコーディネートを少しストリート系に寄せるとオシャレ度が数段アップします。
例えばレザージャケットだと、牛革系であればSchottやVansonなどのアパレルメーカー製のものや、少し値が張りますが馬革のAero LeatherやReal McCOY’sなどのライダースジャケットであれば、かなりリアルバイク臭が薄まります。
最近はMA-1人気が一巡したせいか、去年ぐらいからアパレルメーカーからシングルライダースのレザージャケットがいろいろとリリースされているので、こういったアイテムを取り入れるのもアリです。
街中でもオシャレ女子がフェイクレザーのシングルライダースをコーディネートに取り入れているのをよく見かけますしね。
これらのジャケットはバイクに乗らない人でもファッションアイテムとして街着として使っていますからオススメです。
レザージャケットはいいけど高いからなぁ…というなら、トップ画像のようなデニムジャケットをあわせるのもいいですね。(袖は切っちゃダメですよ)
もちろん真冬にデニムジャケットだと寒くてダメですが、春~秋は十分イケるのでオススメです。
僕は最近はユニクロのデニムジャケットもよく使っています。最近のユニクロデニムはシルエットにこだわっているせいか、アームホールや身幅がスッキリしているので着るとかなりスマートに見えるんですね。
選ぶときのポイントは「そのジャケット、パンツ、ブーツで街を歩けるか?」と考えるとわかりやすいです。
ツーリング先で歩けるかと言うことではありませんよ。
バイクで出かけない日でもその格好で電車に乗って街に出かけられますか?ってこと。
もしYesであれば、そのコーディネートはそんなに大きく外していないと思います。
5.安全装備は後から足す、という考え方
バイク専用ジャケットは、初めから肩、肘プロテクタ、背面パッドといった安全装備が施されているため、ジャケット単品で安全性を全てカバーしようとするとファッションの選択肢が極端に狭まります。バイク用品メーカーの中から選ばなければならないですからね。
でも常に肩、肘プロテクタや背面パッドが必要かと言えばそうではありません。
ふら~っとツーリングに行くぐらいなら普通のレザージャケット、ジーンズ、ブーツまたはハイカットスニーカーでも個人的にはいいと思います。(実際、僕はそんな格好が多いです)
一方、ツーリングの途中に峠道があるのでもう少し安全に気を使いたい場合は、胸部プロテクタやエルボーパッドなどを下に付けて、アウターは自分の好きなジャケットを着ればいいですよね。
通勤時に着用する人もいればツーリング時に着用する人もいて使い方は様々ですが、総じて「上にジャケットを着るだけでいいのでラク」「思ったより軽い」「ファッションの自由度が上がる」という声が多いです。
つまり、安全性能を優先し過ぎてバイク専用ジャケットを購入するよりは、用途に応じて安全装備を後から足すという考えのほうが、ファッションの自由度が高まります。
ライダーの中には「イマイチいけてないジャケットだけど、安全性を考えて妥協している」という人は少なくないと思うんですよね。
街乗りから長距離ツーリング、ワインディングまで全て1着でカバーしようすると、最も危険な状況に合わせてジャケットを選択しなければならなくなり、結果、専用品を選ばざるを得なくなるのです。
6.ヘルメットを脱いだときの頭を隠す
意外と無頓着なのがヘルメットを脱いだときのヘアスタイル。
長時間ヘルメットで押さえつけられた髪の毛はペチャンコになってとても見られたものではありません。
ましてや汗で濡れてペットリしていたのでは周りに「臭そう…」と思われても仕方ありません。
夏場であれば無地のメッシュキャップやコンパクトにたためるサマーハンチングとか、秋冬であればニット帽やビーニーキャップを持っていけば、ヘルメットで潰れた髪の毛もオシャレに隠せるので、観光地やSA/PAで恥ずかしい想いをしなくて済みます。やはり清潔感は大事。
番外編:汚いヒゲ
多分、昔のバイクマンガや映画の影響なのかもしれませんが、顔中ヒゲだらけなのも女子ウケが最悪です。
いや、ベッカムとかジョージ・クルーニーみたいにイケメンで痩せ型だったら全然いいんですけど、メタボ気味なのに髭伸ばし放題だと見た目がどこかの宗教家みたいに清潔感がまるでありません。
「ヒゲも含めて自由だろ!」という人には何もいいませんが、せめて
・首からアゴ下まで剃る(首までヒゲが伸びていると気持ち悪がられる)
・ヒゲはある程度長さを揃えて刈る。特に鼻下の長さには気をつける
ようにすれば、ワイルド感を出しながら清潔感を保てます。
たまに、野人のような伸ばしっ放しの髭をしている(本当にただ伸ばしただけ)人がいますが、それはワイルドというよりただの野生人です。
まとめ
・安全装備は後から付け足せば、ファッションの選択肢は広がる
・基本はお洒落ライダーのファッションを参考にする(真似る)
・デカロゴは女子ウケが悪いので、気になるなら手を出さない
バイクファッションの議論になると必ず安全原理主義な人達が「安全性を求めれば仕方がないだろ」と言いますが、そういう安全意識の高い人達はバイク用エアバッグの装着はしているのかと言えばしていない人がほとんどですし、自転車に乗るときにヘルメットを被っているかと言えばこれもまたほとんど被っていないと思います。
結局、安全に対する考え方には絶対的な線引は無く、安全に対して投下できるコストと自分で許容できるファッション性の兼ね合いで決めているだけなんですね。
「俺は人の目なんて気にしない。女子ウケなんて気にしない」という人はそのまま我が道を貫き通していただきたいと思いますが、ファッション、ライフスタイル含めてバイクは自分を表現する手段の一つと考えている人は「イマイチいけてないジャケットだけど、安全性を考えて妥協している」という足枷を打ち破って欲しいと思います。
やっぱり好きな服着て好きなバイクに乗るほうが楽しいですからね。
コメント