※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

赤切符切られたのに1円も払わずに済んだ、17歳の時の話

この記事は約5分で読めます。

1985年だったか1986年頃の僕が高校生だったときの話。

当時、高校生だった僕はSUZUKIのHIという爆速スクーターに乗っていた。

当時のスクーターはハイパフォーマンス競争のまっただ中で、スクーターの中でも車重が50kgを切っているHiはその速さが際立っていた。

スタートダッシュではRG50Γより勝っていたぐらい。

そんなHiに乗って、スーパー農道を軽快に通学していたところ、白バイに捕まってしまった。

青切符より赤切符を選ぶ高校生

「あ~やられた…」

とガックリしていたのだが、警官に

「ダメだよそんなに飛ばしちゃ。計測で62km/hだったけど、58km/hにするから今度から気をつけなさいよ」

と諭された。

農道自体は50km/h制限だけど、原付の速度制限は30km/hなので計測62km/hだと32km/hオーバーで一発免停になる。

お巡りさんは情けをかけてくれて、青キップで済む「28km/hオーバーにしてあげる」と言ったのだが、当時高校生だった僕にとっては反則金12,000円はとてつもなく痛い。

しかも納付期限は違反書を渡されてから1週間ぐらいだったと思うが、その間に12,000円を作るのは現実的に不可能だ。(少し家庭の事情があった)

そんな僕がとっさに言ったのが

「32km/hオーバーでいいです」

警官はポカンとした表情で

「え?赤切符になるけどいいの?58km/hで青切符なら反則金納付だけで済むんだよ?」

と言ってくれるのだが、

「いえ、反則金を払うお金がないのです。おまわりさんもこの違反を見逃すことはできないですよね?」

と言ったら、警官は複雑な表情をしながら「君がそういうならわかった」と赤切符を切った。

いざ家庭裁判所へ

実はこの結末をある程度知っていたこともあって、あえて赤切符を選んだ。

青切符は少年だろうが大人だろうが等しく反則金納付を要求されるが、赤切符は反則金納付制度が適用されないので、少年と大人で対応が別れる。

少年の場合は家庭裁判所に送致されて、そこで処分が言い渡される。

保護観察処分か、少年院送致か、不処分かのいずれかが決定される。

交通違反、しかもスピード違反程度では保護観察処分になるはずもなく、ましてや少年院送致なんてあり得ない。

「高校生が、通学時にだだっ広いスーパー農道で前後に車両がいない状態で62km/hで走っていました」

という状況は、誰がどうみても触法少年ではない。

いや、厳密には触法少年なのだが、障害や窃盗、暴走行為ではないのだから、裁判官に説諭されて不処分で終わるだろうと踏んでの白バイとのやり取りだった。

なぜこんなことを知っていたのかといえば、兄が18歳のときに軽トラックで32km/hオーバーで赤切符となったときの話を聞いていたからだ。

判決:不処分

地方の家庭裁判所だったせいか、いわゆる法廷みたいな部屋ではなく、大会議室のような普通の会議テーブルがある部屋に通されて、5~6人いた少年を一人ずつ、名前、住所、職業、容疑を聞かれ、そのときの状況を簡単に聞かれた。

その後、窃盗や傷害容疑の人は別室に移動し、交通違反系?の人間はそこに残って、当時の状況について詳しく質問されていった。

「まあ、あの道路は路肩が2m以上もあって見通しもいいし、飛ばしたくなる気持ちはわからんでもないけど、でも原付は30km/h以上出しちゃいけないのだから、今後は気をつけて運転するように。」

と言われ、不処分で終わった。

意外なほどあっさりと終わり、罰金の納付もなかった。

家庭裁判所は少年の更生を主眼に置くので、罰金による制裁が無いのである。

現在は昔と事情が変わって、講習を課されたり保護観察になるケースもあるようだが、当時はそんな感じだった。

罰金は逃れたが行政処分はあった

晴れて金銭的負担が無くなって晴れ晴れした気持ちでシャバ?に戻ってきた僕は、その後もスーパー農道の研究を進めて、白バイが隠れていそうなポイントを徹底的に調べ、安全に通学できる環境の整備に腐心していた。

そんなときに、家裁での一件から数週間後に警察署から免停の呼出通知がきた。

忘れてたけど免停30日かぁ、1ヶ月間、片道10kmを自転車通学すればいいか、、、と思いながら警察署に出頭したところ、

「今日は短縮講習受けますか?講習費用は3,000円です。短縮講習受ければ免停期間が30日から1日に短縮されますよ。」

と言われ、3,000円なら先週出たバイト代でなんとかなるかと思い、結局、短縮講習を受けることに。

刑事処分は家裁で不処分となったが、行政処分(6点減点)は避けられなかったわけだ。

結局、学校にも親にもバレずに、罰金払わず免停1日で終了

僕のこの例はかなりレアケースだろう。

裁判官も「もし君が無職だったら、オートバイを買い与えた保護者にも聞かなければならないし、保護観察処分も視野に入れなければならない事案なんだよ」と言っていた。

当時、家裁で交通事案で残ったのが僕を含めて2名で、一人は遠くの山沿いから通う素朴な高校生だった。

彼は僕のような中途半端な悪ガキではなく、真面目で朴訥とした子だったのだが、1限目に間に合わなくていつもよりスピードを出していたときに捕まったそうだ。

彼は学校まで片道20km程度あり、MB-8(80cc) に乗っていると言っていた。

僕と同じくスーパー農道でやられたとも言っており、妙に親近感を覚えたことを思い出す。

彼は父親と一緒に家庭裁判所に来ていたもあり、親御さんが「これからは速度を守るように家庭で指導しますので」と言って同様に不処分となった。

今はさすがに家裁への出頭は保護者同伴でないとダメだと思うが、当時はまだ社会がユルかったのか、裁判官も「しょうがないなぁ」といった空気がアリアリだった。

今は原付は絶滅危惧種になり、原付二種も事実上125cc一色になってしまった。

当時、125ccで通学出来たら40km/hで走っていたのだろうか。

いや、前後500mに車がいないのだから、当時も70km/h程度で走っていたのだろう。高校生なんてそんなものだ。

学校までは約10km、たった10分のソロツーリングだけど、初夏の田植えが終わったばかりのだだっ広い農道を、雪を被っている雄大な山々を見ながら通学するのは、何物にも代えがたい至福の時間だった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました