以前から思っていたのですが、ツバが異様に大きいスモークのサンバイザーをつけて自転車に乗ってるオバサンをよく見かけます。こんな感じのサンバイザー。
紫外線から肌を守るために使っているのだと思いますが、車を運転しているときに路地からスーっと出てきてドキっとしたことありませんか?
妙齢のオバサマにドキっとしたのではなくて、どこを向いているのかわからなくて怖いんです。
顔面サンバイザーが危険な理由
あの顔面スモークサンバイザーをつけて自転車に乗っているのを車から見ると、一見下を向いて自転車に乗っているように見えるんですね。
下を見ているわけじゃないんだな、と分かっても視線がどこを向いているかわからなくて、車のほうは「この自転車はこっち(車)の存在に気づいているのかな?もしかして気づいていないのかな?」と疑心暗鬼になるのです。
特に運転中は一点を注視するのは危険なので、自転車を避けるために止まるべきかどうか判断に迷います。
更に危険なのは(自転車は)左右から出てくるときに止まらない、ということ。
自転車の安全運転講習を受けている人は、道路を横断しようがしまいが、大きい通りと交差するところでは一旦停止するか、徐行しながら他の交通があるかどうか左右を確認します。
しかし安全運転講習を受けていない人、とくにオジサン・オバサンや高校生にが多いのですが、道に沿って曲がる分には一時停止せず、他の交通も確認せず曲がっていくのが多いのです。
と、言葉で説明すると分かり辛いので絵にするとこんな感じ。
自転車は「左折するから右から車が来ようが来まいが関係ない」と考えて右側を確認しない自転車が多いのですが、車のほうはかなりビビりますよね。
このような自転車は「カナブンおばさん」と呼ばれているようですが、UVカットサンバイザーをしているオバサンは往々にしてカナブンのようにスピードを落とさずに突っ込んでくるからだそうです(笑
視線がわからない=こちらが見えているのかわからない
それでも、自転車を運転している人の顔が見えれば「あ、この人はこちらを見ていないな」とか「周囲の交通を気にせずに曲がろうとしてるな」と相手の動きを予測することが出来るのですが、顔面サンバイザーをしているとその情報が消された上に、さらに下を向いているように見えるため「この人はこちらを見ていないのでは!」と間違った情報を車側に与えてしまいます。
実際、上のような状況で急ブレーキを踏んだことが何度かありました。
自転車がこちら(車)の状況を見ていようがいまいが、急ブレーキで事故を回避できたことは不幸中の幸いですが、一方で後続車にも急ブレーキを踏ませることになり、追突事故の危険性が増えることにつながります。
車が青信号で交差点通過中に、仮に信号無視の自転車が突っ込んできて死亡事故が起きたとしても、日本の法律では100%自転車側の過失となることはありません。
自転車は交通弱者として保護される立場であるため、どんな形であれ車VS自転車の事故になったら、車側にも過失責任が問われます。
そのため「自転車はどんな動きをするかわからない」と心づもりすることが自動車側には求められますが、それ自体は軽車両と共存するためには仕方ないことだと思います。
しかし、可能な限り自転車(の運転者)の情報を取得することで事故回避に努めようとしても、その情報をかき消してしまう顔面サンバイザーは、紫外線を防いでも事故は防げないと思うのです。
女性の美を追求する姿勢にとやかく言いたくはありませんが、車の運転者に誤解を与える顔面サンバイザーは、自転車の傘スタンドとともに廃止すべきです。
そもそも、なぜ顔面サンバイザーをするのか?
…と、ここまでは自動車を運転する人の視点でのお話し。
単に車側から見て「顔面バイザーはどこ向いてるのかわからなくて危ない」と言っても、大方の自転車オバサンには響かないと思うのです。
「そんなの、車のほうが勝手にそう思ってるんでしょ。」
ってなわけですよ。
そもそも、オバサンがサンバイザーで顔を隠すのは単に紫外線を防ぐだけじゃないと思うんです。考え付く範囲で顔を隠す理由を考えてみました。
- 紫外線から肌を守る。(主目的)
- 知り合いから顔隠すときに便利。
- 化粧するのが面倒くさいときに便利。
- サングラスしなくてもいい。
と言った感じでしょうか。
こうしてみると、2、3などは風邪ひいてないのにマスクをするというのと全く同じですね。
周囲の目をことさら気にするオバサンにとって、夏場にマスクするわけにもいかないので、そういうときにこのオバサンバイザーは便利なんですね。
こうしてみると、紫外線が防げて且つ顔を覆える、季節を問わず使える製品が開発されれば顔面サンバイザーを代替することができそうです。うーん、何だろう?
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