自動車はレザージャケットや賃貸マンションのように時期的な需要変動がある商品ではありません。
だからクルマはいつ買っても同じ…ではありません。
決算期を狙うとお得に買えることがあります。
今は軽自動車でも100万円は優に超えますから、決算期を狙ってお得に購入したいものです。
ディーラーの決算期とは?
自動車ディーラーの事業年度は、大方の企業と同じく4月~翌3月の1年間を事業年度とするところがほとんどです。
つまり4月からスタートして翌年3月末で1年を絞めるわけです。
そのため、4月~翌3月までの1年間を事業年度とする会社は3月が決算月になります。
また、一般的には年初に4半期毎(3ヵ月毎)の販売目標、売上/利益目標を計画を立てて活動していきます。
そのためディーラーでは4半期毎、つまり6月、9月、12月、3月が四半期末になりますが、特に上期末となる9月と下期末となる3月は、何としても期初に計画した予算を達成するために特にセールスに力が入ります。
この9月、3月の決算月を決算期と呼んでるんですね。
当然、予算達成のために通常よりも値引き幅が大きいですし、販売に弾みをつけるための特別仕様車を用意するのが普通です。そのため、通常月に買うよりもお得に新車購入できるのです。
決算期を狙うには早めに動こう
だからと言って、9月や3月に入ってから車を買いに行っては遅いです。
なぜならディーラーは車を納車したときに初めて売上が計上されるから。
これはどの企業でもそうなんですが、会社によって「売上計上をどの時点でするか」ということを決めています。
ある会社では注文書をもらった時点で売上計上したり、またある会社では実際に納品して検収(納品されたものが注文したものと相違がないか顧客側で確認する)がOKになった時点で売上を計上する、といったように売上計上するタイミングを決めて会計を運用します。
一般的に自動車のような高額商品を扱う企業は、納品した時点で売上計上するのがほとんどです。
ということは、3月にディーラーに行って車の購入を決めたとしても、メーカーからティーラーに納品されるリードタイムや、実際にオプション品を装備する時間、車庫証明の取得、登録などの事務作業を考えると3月中の納品は難しくなります。
そのため、値引き交渉するための相見積もりを競合店を回って取ったりする時間を考えると、1月下旬~2月の上旬ぐらいには動き始めて、3月初めに決定するぐらいのスケジュールで考えないと、決算月のメリットを生かせません。
9月決算を狙うのであれば、7月下旬ぐらいから動いたほうが余裕をもって交渉できますね。
セールスマンの心理
もちろん、車を購入してくれるお客さんなので4月売上になるからといっておざなりな対応をされることはありませんが、決算期(3月)に売り上げが立つ商談のほうが値引き幅は大きいです。
特に売上目標が未達なところに見込み客と商談中で、(今決めてもらえば)月度内に納車可能なのであれば、通常よりも大きい値引額を提示してお客に購入決断を促すことはよくあります。
つまり彼らにとって「目標未達」は弱みであり、見込み客に購入を決断してもらうためにはカードをたくさん切らなければならないのです。
一方、客としては3月末までに納車されようが4月に入ってしまおうがそれほど大きな差はありません。(もちろん納車は早いに越したことはないのですが)
これは客側の「強み」でもあります。
つまり
ディーラー「今日決めてくれればキリギリ3月納車可能です」
あなた「でも別に僕は4月納車でもかまわないんだけど」
デ「うっ…」
あ「ディーラーさんがどうしても3月売上にしたいのなら今日決めてもいいですけど、もう少し値引きしてもらえませんか?」
と、交渉の材料になるわけです。
決算月でもOKな特別仕様車
決算期セールの目玉となる特別仕様車は、メーカーのパッケージ車に更にディーラーオプションを格安で装備したお得な車です。
新車を購入する醍醐味は、オプション装備を見積り段階から選べて自分好みの車にカスタマイズできるところですが、特別仕様車はあらかじめグレードや装備が決まっています。
特別仕様車は住宅で言うところの建売住宅のようなものです。
細かい装備は選べないかわりにお得な値段設定になっているのと、ディーラー側も月度内で売りたいので、登録などの手続きも特急で対応してくれます。
そのため、決算セールに出ている特別仕様車の内容で満足できる人であれば、かなりお得な買い物です。
決算月が近くなったらディーラーに行って試乗がてら「決算セール用の特別仕様車車って用意するんですか?」と聞いてみるといろいろと情報を教えてくれるでしょう。
まとめ
国産メーカーであれば、購買層の中心であるファミリー層を狙った特別仕様車を投入してきます。
そのため、
・ディーラーオプション、装備にそれほどこだわりが無い。
という人であれば決算期の特別仕様車は狙い目です。
また、特別仕様車だから全く変更出来ないということはなく、装備品によっては追加・変更対応してくれる場合もありますので、その辺は値下げ交渉と絡めて相談するとよいでしょう。
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