先日、義母が病院に行くので後部座席に乗せたんですね。
義母は走行中の車内で掴めるところがなくて、交差点を曲がるたびにシートベルトを掴みながら体が左右にフラフラと揺られていました。
お年寄りが乗るのでソフトな運転を心がけていましたが、それでも曲がるたびに上体が反対方向に倒されてしまうようでした。
義母は車に乗せてもらった手前、決して文句は言いませんでしたが、降車したときの表情が明らかに疲れているようで、それを見て「あぁ、アシストグリップをつけておけばよかった」と後悔したんです。
今回は、我々健常者には理解しづらい「アシストグリップ」の効用についてお話します。
アシストグリップとは
アシストグリップとは、車の助手席や後部座席の窓上あたりについているグリップで、ほとんどの車に標準で装備されていると思います。こんな感じのやつです。
ドライバーはハンドルを握るので、運転席には普通は付いていません。
このグリップは、山道などを走ると遠心力で体が左右に振られるのを防ぐためにあるグリップで、運転席には普通は装備されていません。(ハンドルを握るので)
カーブが連続する道路で遠心力にまかせて体を左右に振られていると、揺れに弱い人は車酔いしてしまいます。
アシストグリップを握っていれば、体の振れを抑えられるので車酔いし辛くなります。
特に説明しなくても助手席や後部座席に乗る人は無意識に掴んでいますよね。
お年寄りや子供は届かない
この便利なグリップですが、標準で装備されているグリップは窓の上についているため、背の小さいお年寄りはグリップに手が届かないことが多いんです。
「別にグリップに届かなくてもいいんじゃないの?」と思うかもしれません。
健常者なら別にアシストグリップを掴まなくても、足の踏ん張りで体がゆさぶられるのを抑えられますが、足腰が悪いお年寄りだと足で踏ん張れません。
また腹筋も少ないため、シートから起き上がったり乗り降りするときもどこかを掴まないと乗り降り出来ないことが多く、標準装備のアシストグリップだけだと使い勝手が悪いのです。
市販のアシストグリップ
市販のアシストグリップはいろいろと種類がありますが、大きく分けて3タイプあります。
助手席または運転席のヘッドレストに取り付けるタイプ
助手席または運転席のヘッドレストに取り付けるタイプのグリップです。
よくタクシーに付いてますよね。
このグリップがあると乗り降りのときに非常に便利で、特にシートから起き上がるときのアシストに便利です。
乗降時にアシストするタイプ
電車の吊り革のような形状で、車の乗り降りの際にアシストします。
商品ページの画像を見るとわかりますが、ヘッドレストに付けてもいいですし、窓上の標準アシストグリップにつけて延長するのもいいと思います。
お年寄りや子供は窓上の標準アシストグリップに届かない場合が多いので、この持ち手で延長すると乗車中でも使いやすくなりますね。
ドアストライカーにひっかけるタイプ
車の乗り降りに特化したアシストグリップです。
ドアストライカー(ドアを閉めたときに車体とドアを固定する部分)にひっかけてグリップ部を作って、乗り降りの際にアシストするタイプです。
アマゾンのレビューでも軒並み評価が高いですし、転倒防止用カテゴリーでベストセラーになっていますね。
シートベルトカッター機能と窓ガラスを割るハンマーも兼用しているので、むしろ災害時の脱出グッズとして常備するほうがいいかもしれません。
まとめ
どうしても健常者には、お年寄りが乗り降りするときの苦労は分かり辛いものです。
今回紹介したちょっとしたグッズがあるだけで、乗り降りする際の転倒の危険を防げますし乗車中の不快な揺れにも対応できますから、お年寄りや子供を乗せる機会が多い人は試してみてはいかがでしょうか。
僕は吊り革タイプのアシストグリップを付けていますが、義母が乗り降りする際や乗車中もいつも握っているのでかなり便利みたいです。
こんなに便利なら早く付ければよかった。
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