羽田空港は東京モノレール、京急、リムジンバスと、公共交通機関でアクセスするのが一番安上がりなのですが、小さい子供を連れての出発だと、やはり車は便利です。
2010年以前の羽田空港は料金が400円/時間の固定料金で、主に駐車する人は送迎がメインだったのですが、2010年10月から1日の上限が1500円の定額制になり、しかも事前予約できるようになりました。
しかしそれも2017年10月から、羽田空港の駐車場が混雑緩和を理由として料金が値上げされました。
今回はそんな羽田空港の駐車場事情についてのお話です。
羽田空港の駐車場
羽田空港の駐車場は、大きくは国内線ターミナルにP1~P4の4ヶ所、国際線ターミナルに1ヶ所の計5ヶ所にあります。
今回は国内便出発前提の話なので国内線ターミナルの駐車場について解説します。
国内線は駐車場が4ヶ所、駐車場管理会社が2つ
上の画像は羽田空港 国内線ターミナルの駐車場マップです。
上の赤色の部分が第一ターミナル(JAL)で、下の青色が第二ターミナル(ANA)です。
ここで注意が必要なのが、P1/P4の運営会社とP2/P3の運営会社が違うということ。同じ赤色のP1/P2と、同じく青色のP3/34は別の運営会社なので注意してください。
・P2/P3:財団法人 空港環境整備協会
なぜ注意が必要かというと、管理会社が分かれているので駐車場を事前予約する場合は予約システムが別になっているからです。
P4の予約が埋まっていたとしても、P2/P3の予約が空いていればそちらで予約することもできます。
予約できる駐車場はP2/P3/P4
(財)空港整備協会管理のP2/P3はどちらも事前予約可能ですが、空港ビルディング(株)管理のP1/P4はP4のみ事前予約可能なので注意してください。
JALで出発する人は少し不利ですが、空港内にはターミナル間を巡回する無料連絡バスが4~5分おきに走っていますから、出発ターミナルに近い駐車場が予約出来ない場合でも、反対側のターミナルの駐車場を予約して連絡バスで移動する、という手もあります。
羽田空港 駐車場の事実上の値上げ
冒頭でもお話しましたが、最近の羽田空港はLCCの乗り入れやD滑走路の運用開始に伴う旅客便増加によって、駐車場が慢性的に混雑するようになってきたため、2017年から多客期料金を設定することになりました。
P1/P4
<多客期料金の対象期間>
夏期:2018年7月14日~2018年9月2日まで
年末年始:2018年12月28日~2019年1月6日まで
・駐車料金
通常期 | 多客期 | 増減 | |
1日(24H) | 1,500 | 2,100 | +600 |
2日(48H) | 3,000 | 4,200 | +1,200 |
3日(72H) | 4,500 | 6,300 | +1,800 |
4日(96日) | 6,000 | 7,800 | +1,800 |
5日(120H) | 7,500 | 9,300 | +1,800 |
6日(144H) | 9,000 | 10,800 | +1,800 |
通常期に比べて、多客期は+600円~+1,800円の増加です。
P2/P3
こちらも多客期間、駐車料金テーブルはP1/P4と全く同じです。
空港に車で行く場合の戦略
空港内駐車場はP1~P4の全収容台数約10,000台に対して、事前予約用は5%程度(約500台)しか割り当てられていないため、予約するのが一苦労です。(繁忙期には多少割当て台数を増やしているみたいですが)
羽田空港の空港内駐車場が値上げされたとは言え、値上がりしたのは多客期(GW、夏季、年末年始)だけなので、空港駐車場を選択する場合の優先順位としては
2.空港外の民間駐車場
という順番で検討するといいでしょう。
しかし上でも言いましたように、空港内駐車場は閑散期でも週末などは予約受付開始直後にすぐに埋まってしまうこともしばしばなので、送迎のタイムロスを許容できるのであれば、最初から空港外の民間駐車場を第一選択としておくと精神的にラクです。
空港外の民間駐車場
空港外の民間駐車場は閑散期/多客期の料金設定が業者によってまちまちですし、料金体系もキャンペーン価格とか会員価格とかコロコロ変わるのであまり細かく比べてもキリがありません。
民間駐車場の料金体系はざっくりいうと
・多客期料金は羽田空港の多客期料金+αに設定してある
です。
当然ですが民間駐車場の競合は「羽田空港の場内駐車場」ですので、閑散期料金である1,500円/日がターゲットになります。そのため空港より遠い民間駐車場が同じ料金を設定しても勝てるはずがないので、1,000円/日というところがほとんどです。
一方、多客期は空港の場内駐車場の予約がすぐに埋まってしまうため、多客期料金+αにしても予約にあぶれたお客さんを十分集客できるわけです。うまくできてますね。
以下は僕が過去に使ったことがある羽田空港周辺の民間駐車場です。
・OKパーキング(環七大井ふ頭交差点そば)
・つばさパーキング(京浜島)
・にこにこパーキング(川崎浮島)
・サンパーキング(川崎浮島)
どの駐車場も空港からほど近いですし、空港まで無料送迎バスで10分程度なのでサービスに大きな差はありません。
その中でも僕がよく使っているのはつばさパーキングですね。
特に大きな理由はありませんが、ここは羽田空港の場内駐車場が値下げする前から使っていたので場所をよく知っているという点ですかね。
頑張って早起きする、という方法もアリ
羽田空港の駐車場はP1~P4まで合わせると約10,000台分のキャパシティがあるので、頑張って早起きすれば駐車場に入庫することは可能です。
経験則ですが、閑散期であれば朝7時ぐらいまでに、多客期であれば朝6時ぐらいまでに入場できれば駐められないことは無いと思います。
但し閑散期であっても3連休の初日などは混雑しますので、出発が8~10時台であれば確実に駐車するためには朝6時ぐらいには到着しておくと安心です。
また多客期でもGWの初日とかお盆休みが始まる前後もかなり混雑しますので、駐車場がオープンする朝5時には到着しておきたいところです。(多客期だと7時ぐらいには混雑し始める)
万が一駐車場に入られないときのことを考えると、入場待ちの列に並んで出発時間とにらめっこするなんてせっかくの旅行が台無しなので、確実に朝早く来られない人は、多少コストをかけても民間駐車場を予約したほうが精神的に楽だと思います。
まとめ
2010年10月に羽田空港の駐車場料金が、従来の400円/時間の従量制課金から1日上限1,500円、しかも土日祝日繁忙期の料金アップが無いという定額制が導入されたことで、不便な周辺駐車場を使っていた車利用者が空港駐車場を利用するようになりました。
しかし一方では羽田空港の滑走路拡張やLCCの台頭によって羽田乗り入れ便が増加し、それに伴う車利用者も増えたことで駐車場が慢性的に混雑してしまうようになってしまいました。
この羽田空港駐車場の値上げは多客時期の混雑解消の一貫として実施されたものと思われますが、多客期料金でも周辺の民間駐車場よりは安いので、最初は空港駐車場で予約をトライして、取れなかったら民間駐車場を予約、民間駐車場も埋まっていたら頑張って早起きして空港駐車場に駐める、といいでしょう。
赤ちゃんや小さい子供を連れての旅行や、お年寄りを連れての旅行などでは空港内に駐車できるメリットはまだまだ大きいと思います。
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